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2007年06月05日

白髪

「警部これ・・・。」
山村の部下飯島が口を手で押さえて言った
「うっ・・・!!!」
 それは長年殺人課に携わってきた山村も思わず口の中に酸っぱいものが
こみ上げてくるほどの惨殺死体だった。
「怨恨ですかね。」
「怨恨でこんな山奥まで追って来たって事か?」


「ってことは被害者の知人ですか?」
「そうだろうな、被害者のツレは今取り調べをしているが
シロの可能性が高い・・・ところで鑑識の報告は?」
「はい、なにか鋭利な刃物で顔と腹部を滅多刺しのようですね・・・。」
飯島は少し言葉に詰まった。

「・・・他には?」
「いえ、他にはなにも。」
「そんなわけないだろ、指紋とか髪の毛とか遺留品とか・・・!!」
「いえ被害者の痕跡はありません。」

「・・・とりあえず聞き込みして署に戻るか。」
山村警部は頭をかきむしって言った。

結局何も手がかりの無いまま署に戻ることになった

「いったいどうなってんだ・・・。」
「あれですかね、かまいたち!!!」
「かまいたちか・・・だったら逮捕なんかしなくていいから楽だな。」

 ギシ・・・山村はため息をつきながら背もたれによっかかる。

             コン コン
「はい?」
飯島がノックに応対する。
             ガチャ・・・
「山村警部。」
そこには制服姿の警官と小太りのいかにもオタクって感じの男が立っていた。

「ん?何だその男は。」

「こいつ例のトイレを盗撮していたみたいなんですよ。」
「盗撮・・・ってことは犯人が映っているってことじゃないか!!」
山村警部はイスから勢いよく立ち上がった。

さっそくそのテープを見てみることにした。
女が二人映っている・・・。
「こっちの白いセーターが被害者ですね」
飯島が画面に指をさして言う。

「ってことはもう一人が犯人か?」


被害者:でさあ、その男が・・・

女B:あはは、わらえる~

女B:じゃあ私先に車に戻ってるね

被害者:私ちょっと用足し、あはは。

被害者は個室に入った。

「この連れの女が犯人じゃないのか・・・?ん。」
山村警部が怪訝そうに言ったそのとき。

         ズリィィィ・・・、ズリリィィィ・・・

その場にいる山村と飯島、部下B、盗撮犯が息を呑んだ。
「なんですかこれ・・・?」
飯島が身を乗り出して言った。

 そこには全身汚れた白装束、そして土気色の肌、異常に伸びた爪・・・
白髪の髪の老婆と思われるモノがトイレの床を這いずり被害者のいる個室へと
向かっていく映像が映し出された。

        ズリ・・・、ズリ・・・、ズリリィィィ・・・

 その老婆と思われるモノは張り付くようにして個室のドアを登り
ドアを乗り越え個室を上からのぞきこむような形になった瞬間・・・!!!

被害者:ぎゃぃぃぃやぁぁぁーーーー!!!

画面からけたたましい悲鳴が響いた・・・・・・。  


Posted by ドケット at 14:35Comments(0)都市伝説