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2008年02月29日

道連れ

終電間近の地下鉄の駅でのこと。
大学生のAさんは飲み会の帰りで、ほろ酔い加減で電車を待っていた。
あたりには人影はまばらだ。
と、そのときに目の前にいたサラリーマン風の50代くらいの男性がいきなりホームに落ちた。
あがってこようとしているようなのだが、彼もまた酔っているのかなかなかあがれない。
心配したAさんがのぞきこんだところ、そのサラリーマンと一瞬目が合った。
なにか釈然としないものを感じながら、Aさんは手をさしのべて彼を引き上げようとした。
サラリーマンは上目遣いで照れくさいのかニヤニヤしながらAさんの手をつかんだ。

そのときに電車の到着を告げるアナウンスの声が。
慌てたAさんはひきあげようとするが、まるでふざけているかのようにサラリーマンはあがってこようとしない。
このままだとAさんまでもが巻き込まれてしまう。
身の危険を感じたAさんは思わず手を振りほどこうとしたのだが、手は一層強くつかまれてしまい、むこうは離してくれようともしない。
そのときAさんは気がついたのだ。
こいつはオレを道連れに死のうとしているのか?

その時。
「危ない!」
という声とともに誰かに肩をつかまれて、ホームの上に引き戻された。
ほぼ同時にホームに電車が入ってきて、Aさんは難を逃れることができた。
「危ないところでした。もう少しで落ちるところでしたよ、酔っ払っていたんですか?」
Aさんを助けてくれたのは一人の駅員だった。
まだ驚きで口の利けないAさんにむかって、駅員は更に続けた。
「ここ、柱の影になっていて危ないんですよね…先月も今くらいの時間に、50歳くらいのサラリーマンが酔って転落しちゃったんですけれども、誰も気がつかなくってそのまま…」
やがて電車が止まり、ドアが開いた。最終電車だった。
Aさんはそれに乗り込んだが体の振るえがまだとまらなかった。
窓からぼんやり眺めていると、いつのまにか先ほどのサラリーマンがホームに立っており、憎憎しそうにこちらを睨んでいる姿が小さくなっていくのが見えた。
  


Posted by ドケット at 19:27Comments(0)怪奇 心霊

2008年02月28日

葬儀屋

札幌で老舗の葬儀屋Aの4代目のNさんの話…

葬儀屋Aは老舗の葬儀屋さんで、札幌市とある契約をしています。

それは、顔が潰れて身元の解らない遺体が出たときに回収して、腐乱がヒドイ場合は札幌市の依頼で火葬を先に済ませるという契約です。市の事業なので金にはならないが先代からの言い伝えで半ボランティアで続いてきた契約らしいのです…

ある日、札幌市から電話が鳴ってNさんの所に電話が鳴りました、
「仏さん腐って来たから焼いてくれ」

Nさんは、病院へ遺体を取りに行きました。

案の定、豊平峡ダムでの飛び降り自殺で、高いダムなどから飛び降りると人間は頭から落下するらしくて、頭頂部の皿を除いて全てが潰れてて皿が脊髄神経だけで繋がった状態の、遺体だったしうです。ただ体は割と痛んでなくて20代の女性の物だったそうです。
Nさんは火葬場まで1人で遺体を運び、火葬を済ませてから骨を警察に預けて、いつものように取引先の葬具屋にむかいました。喪具屋に到着すると、そこの女将さんが

「あんた!!なにつれてきたの!!こっちきて正座しなさい」

縁と言うのは怖い物でこの女将さんは社長と結婚するまでは除霊の仕事をしていたのです。導かれる様に結婚したらしいのですが…

で、
「正座して拝みなさい!!」

「あんたなんみょうさんか?」

「なむあみだぶつか?」

Nさんは正座しながら半分ワケもわからずに祈ったそうです。女将さんは鈴の付いた斧みたいな物を頭の前にかざして、祈祷を始め出して5分後に…。

バタッツ!!


っと倒れて、


「だめだ…。休憩する」+

で休憩5分。休憩後再開すると…

Nさんの拝む自分の手を摩る感触があるのです。

あれ?おかしいぞ、鈴の音は遠くから聞こえるのに手には感触がある…。

Nさんはそ―っと薄目を開けて見たら、誰もいないのに手を摩られてるじゃないですか。

「ちょっとー!!さすってる、さすってるー!!」

Nさんは絶叫。

祈祷師の女将さんは5メートル先で祈ってたそうです。

そうこうしてる内に摩る感触がパッ!!っと離れました。その直後に、女将さんが

「もういいよ、ソコに寝てるから」
と…

女将さん「こんな若い女のオバケどこから連れてきたんだ?!」

Nさん「あーさっきダム自殺の(以降略)いやあ、手摩られたときはサスガにビビリましたよ。」

女将さん「え?!」

いかにも動揺している顔。

Nさん「なに?ナニかあるの?なに?」

女将さん「なんでも無いよ、気にしなくていいよ」

Nさん「なにさ、教えてよ」

女将さん「違うんだよさ摩ってたワケじゃないんだよ…。実は」

女将さん「あんたの目の前で鬼のような形相の女が取り憑こうとして拝むその手を引き離そうと必死だったんだよ…

拝むなって…」

サスガのNさんも氷付きました。今まで一番怖かった体験だったそうです。
  


Posted by ドケット at 12:27Comments(0)怪奇 心霊

2008年02月27日

指紋

S子が体験した不思議な話です。

ある日S子が一人暮らしのアパートに帰ると、部屋の中が荒らされていました。

S子は泥棒にはいられたと、すぐに警察に通報しました。

やがて警察が来て、事情聴取や現場検証が行われましたが、しばらくすると、警察の人が首をひねるようにS子に言いました。
「奇妙なことに指紋が全くついてないんですよね」

泥棒が手袋をしていただけ、何が奇妙なんだろうと思ったS子でしたが、続けて警察の人は
「あなたの指紋も一切ついていないんです」
と言いました。

警察の説明によると、S子が帰ってきてから通報するまでにさわった箇所、ドアノブや一部の壁、電話などにはS子の指紋がついていたが、それ以外の箇所には犯人はおろか。S子の指紋すら一切ついていなかったそうです。

警察もあまりに奇妙なので、CD一枚一枚、雑誌の内側、化粧品一個一個調べてみましたが、やはり指紋は全く検出されなかったそうです。

警察は犯人がすべてふき取っていったんでしょうと話したようですが、S子はどうも納得がいかず、とても怖がっていました。
その日、S子がアパートを空けていたのは、ほんの2時間くらいだったそうです。

その間にそこまで綺麗に指紋をふき取れるものでしょうか。

ちなみに盗まれている物は何もありませんでしたが、S子が見たこともないマグカップが一個、散乱する家財道具の中にまぎれこんでいたそうです。

  


Posted by ドケット at 12:26Comments(0)都市伝説

2008年02月26日

配達のバイト

Aさんが大学生の時、お中元の配達のバイトをしました。
自分の車を持ち込んで家などを回る仕事です。
たくさん回ると時給以外に報奨金も出るため、その日も暗くなる時間まで配達に回っていて、やっと最後の1件になりました。
大きめの家の前で玄関から見える位置に車を停め、呼び鈴をならすと中から感じのいい中年の奥さんが出てきました。荷物を渡すと、奥さんは玄関の横の部屋に印鑑を取りに行きました。

奥さんははんこを持って出てきましたがなんか様子が変でした。
急にAさんに向かって
「荷物の中身がおかしい。一度開けて詰め直したでしょ?あなたがやったの?」
とまくしたて始めたのです。

身に覚えのないAさんが唖然としていると、その奥さんは
「分かっているから正直に言いなさい!今営業所に電話するから上がって!」
とAさんを無理矢理中に連れ込んでドアをぴしゃりと閉め、カギまでかけました。
「そんなことしてません!」
と言ったものの、奥さんは何も耳に入らない様子で泣きそうなAさんを前に電話をかけ始めました。

電話がつながって奥さんが話し始めるとAさんはさらにびっくりしました。
「もしもし、警察ですか?今うちに配達の人が来てるんですけどハンコを取りに隣の部屋に行ってふと窓から外を見たら、その人の車に刃物を持った男が乗り込んで後部座席に隠れたのが見えたんです」
電話が終わると奥さんはAさんに向かって
「ごめんね、怪しまれると逃げられると思って」
と演技だったことを打ち明けました。

5分もしないうちに警察が来て車を取り囲み、男は逮捕されました。
近くの精神病院から抜け出してきて、家に帰るために車をハイジャックしようとしていたらしいです。  


Posted by ドケット at 12:27Comments(0)都市伝説

2008年02月25日

写真撮影

ある中学校に仲良し五人組の女生徒がいた。
五人は休み時間も、お昼休みも、帰宅後もいつも一緒に遊んでいた。
皆で友情を誓い合ったりもした。

しかし、いつもリーダーシップを取っている生徒が、自己中だとか自分勝手だと
他の四人に陰口を叩かれるようになった。
しだいにそれはエスカレートしていき、彼女を自殺に追い込んだ。

四人もそんなことになるとは思っておらず、動揺しだした。
暗い気持ちになったのか一人の生徒が、今度の休みに四人でどこか静かな所でも
行こうよ、と言い出した。誰も反対はしなかった。

四人は山に出かけた。周囲には人が全くいない、壮大な景色だけが広がっていた。
四人は来る途中のコンビニで買ったインスタントカメラで、写真を思い出として残した。

数日後、一人の生徒が現像した写真を持ってやってきた。
よく取れている写真に四人はわきあいあいと盛り上がっていた。
一人の生徒が「この写真よく撮れてるね」と一枚の写真を手に取った。






そこには山の景色をバックに四人が楽しそうに笑っている写真があった。
  


Posted by ドケット at 16:17Comments(1)怪奇 心霊

2008年02月24日

OKサイン

沖縄でスキューバダイビングのインストラクターをしているYと言う男性がいます。
Yさんはその日も10人の生徒を連れて海に潜っていました。
生徒たちはダイビングを楽しんでおり、海も綺麗で、いつもと何ら変わったところはありませんでした。

水中では手でサインを作って、手話のように会話をします。
ボンベの空気にまだ余裕があるならば、人差し指と親指で丸を作った『OK』の形。
もう空気が少なくなっているなら、顔の前辺りで掌を下に向けた形。
空気はどうかというYさんのサインに、生徒の半分くらいは空気が少ないと言うサインを出しました。

(じゃあそろそろ一度上がろう)

Yさんはそう思って生徒を見渡しました。
すると、少し離れたところにいる一人の女性に自然と目が行きました。
赤いウエットスーツを身に付け、長い髪がゆらゆらと水中に広がっています。
女性は『OK』のサインを出しています。

(そういえばあの人、さっきからずっと『OK』だな。もう俺も空気残量が少なくなり始めたのに・・・)

自分の吐く息がゴポゴポと泡になるのを見ながら、Yさんはハッと気がつきました。

女性のレギュレーターからは、まったく気泡が出ていません。
女性はまだ『OK』のサインを出し続けています。

Yさんは生徒を連れて急いで海から上がりました。
船の上で人数を数えたところ、丁度10人。もちろん海に入る前と人数に変動はありません。船の上にいる生徒の中に、赤いスーツで髪の長い女性はいませんでした。

その夜、Yさんは宿所でインストラクター仲間にこの話をしました。
すると、海の中ではなく船の上でですが、同じような格好の女の人を目撃したという仲間が数人いたのです。

「見間違いじゃなかったんだなあ、あれ・・・」
「幽霊だったら、ダイビング中に死んだ人とか?」

そんな風に、怖い怖いとしばらく盛り上がっていると、一人が不思議そうに言いました。

「何でずっと『OK』出し続けてたんだろうね?」

みんな顔を見合わせて考え込みます。
すると、一人の男性がぽつりと言いました。

「『OK』じゃなくて、『ゼロ』だったんじゃないか?」
「え?」
「もうボンベに空気は無いって、残量はゼロだって、始めから言ってたんじゃないか・・・?」
  


Posted by ドケット at 13:34Comments(0)都市伝説

2008年02月23日

盗んだ傘

A君は大学の野球部のレギュラー投手でした。
体格は良く、身長は180cmを超える大柄な青年です。

テストの時期が迫ったある日、A君は大学の図書館で勉強していました。
静かな図書館で勉強がはかどったため、気がついた時には夜になっていました。

閉館時間までには余裕があったものの、勉強の続きは自宅ですることにしてA君は図書館を出ようとしました。

外に出ようとすると激しい雨が降っていました。
夕方から雨が降ることは天気予報で知っていましたが予定ではもっと早い時間に切り上げるはずだったのでA君は傘を持っていませんでした。

図書館の玄関には、利用者の傘が置いてありました。
テスト前なので人が多く、傘もたくさんあります。
(一本くらいなら…)
A君は軽い気持ちで傘に手を伸ばしました。

最も多いのは安いビニール傘でしたが、体の大きいA君には小さく、激しい雨ではほとんど役に立ちません。
そんな中でA君は比較的大きめのややくたびれた傘を選びました。

傘を取り開こうとした時、A君は柄の部分に何かベタベタした物が付いていることに気がつきました。
(悪戯かな…)
しかし、傘を選びなおすと自分が傘を盗ろうとしているのがバレるので仕方なくその傘をさすことにしました。

傘を開いたその瞬間
パァン!!
という音が玄関に響き渡り、続いてA君の悲鳴が上がりました。

図書館の職員が駆けつけると、あたりには花火のようなにおいと煙が立ち込めており、A君の右手が炎に包まれていました。

A君の手の炎はすぐに消され、病院に運び込まれましたが、酷い火傷を負っていました。

警察および消防署の調べでは、A君が開いた傘の柄の中には花火から取り出したと思われる火薬が詰められており、外側にはキャンプなどで使う携帯用の燃料が塗られていたとのことです。
ワンタッチ式のボタンの部分に発火装置が仕込んであり、傘を開こうとすると火薬に火がつく仕掛けになっていました。

さらに運の悪いことに、A君は化繊の服を着ており、繊維が熱で溶けて腕まで酷い火傷が及んでいました。

事件当日の図書館は、テスト勉強の学生で人の出入りが激しかったこと
犯人が傘に自分の痕跡をほとんど残さなかったこと
特定の人間を狙った犯行ではなかったこと
などから、警察は犯人を特定することができませんでした。

A君はその後退院しましたが、利き手の握力が回復せず、野球は断念したそうです。

  


Posted by ドケット at 12:22Comments(1)都市伝説