2008年09月29日
布団の怪
夜、就寝の時間になり布団を地下まで各々で取りに行かなくてはならなかった。遊び疲れてみなくたく
ただったので、ジャンケンで負けた一人が全員分を往復してもってくることにした。
負けてしまった運の悪い一人が渋々地下まで降りていくと背後から「寂しくないかい?」と聞こえてきた。振り替えると誰もいない。恐くなった彼はいそい
で布団を取り戻ろうとした。
すると今度は耳元から「寂しくないかい?」彼は布
団を放り投げ悲鳴をあげながら部屋に戻ってみんなにワケを話しみんなで確かめにいった。するとさっき確かに放り投げ散乱したはずの布団がない。
奥のほうに目をやると10メートルほど先のに布団が芋虫のように列を作り廊下の奥のほうに逃げるように這っているのが見えた。
その日みんな布団を敷かず畳で寄り添って寝たという。
ただったので、ジャンケンで負けた一人が全員分を往復してもってくることにした。
負けてしまった運の悪い一人が渋々地下まで降りていくと背後から「寂しくないかい?」と聞こえてきた。振り替えると誰もいない。恐くなった彼はいそい
で布団を取り戻ろうとした。
すると今度は耳元から「寂しくないかい?」彼は布
団を放り投げ悲鳴をあげながら部屋に戻ってみんなにワケを話しみんなで確かめにいった。するとさっき確かに放り投げ散乱したはずの布団がない。
奥のほうに目をやると10メートルほど先のに布団が芋虫のように列を作り廊下の奥のほうに逃げるように這っているのが見えた。
その日みんな布団を敷かず畳で寄り添って寝たという。
2008年09月27日
遊泳禁止区域
とある海沿いの田舎に青年がダイビングをしに来ていた
地元の人からは「禁泳区域」には絶対入るんじゃないぞと妙に固く言われた
それが気になって、なんか危険なのかなーと見てみると、別に高波がくるわけでもなく、ちょっと沖に出てるだけでそう危険には見えない
かえって気持ちよさそうな場所だ
青年が夕方に水中スクーターで海の散歩を楽しんでいた時の事だった
いいつけを破って禁泳区域に入ってしまっていた
それを知っていながら別に気にもせずに
「なんだ綺麗じゃん」
と思って楽しんでいた時の事だった
何か遠くに白い影が見える
人かな?と思ったら、そこらへんでフワフワしてたソレはこっちに気がついた様子で、ものすごい勢いで走ってきた
青年は驚き、慌てて水中スクーターをUターンし全開で逃げた
バカな、泳ぎで人間が水中スクーターに勝てるはずが無いだがしっかりついてくる。
それどころか距離が縮まっている。いや、泳いでいるのではない、奴は走っている
なんとか追いつかれる前に地上につき、そのままスクーターも投げ出して猛スピードで地元の寺に走って逃げた。地上に出たというのに後ろからまだハッキリとついてくるのが分かる
なんとか寺に逃げ込み住職に蒼い顔で状況を説明した住職は言った
「何故禁泳区域に入ったんだ!海で死んだ者達が生きてる人を引き込もうとさまよってる場所なんだ
とにかく、ここにいる間は大丈夫だから、夜が明けるまで外に出ちゃダメだぞ!」
そして、そのまま本堂で扉を閉め切って読経を始めた。すでに日は沈みかけ、それから真っ暗になった頃から奇妙な現象は始まった
バンバンバンバンと本堂の周りの扉を叩く音が響く。住職はとにかく
「開けてはならん!出てはならん!」
と言い読経を続けた
雷が鳴った瞬間、本堂の扉に人の影が写る。時間が経つほど音は激しくなる
青年は住職の前で蒼い顔で縮まってるしかできなかった
それは夜が明けるまで続いた…
朝になってすべてが収まり、住職も読経を止めて、言った
「これからは昼でも海には近づいてはいけない。あと海から離れていても、夜中に出歩いてはいけない
必ず貴方を連れて行くだろう」
あれから10年、青年はいまでも海には近づかない
地元の人からは「禁泳区域」には絶対入るんじゃないぞと妙に固く言われた
それが気になって、なんか危険なのかなーと見てみると、別に高波がくるわけでもなく、ちょっと沖に出てるだけでそう危険には見えない
かえって気持ちよさそうな場所だ
青年が夕方に水中スクーターで海の散歩を楽しんでいた時の事だった
いいつけを破って禁泳区域に入ってしまっていた
それを知っていながら別に気にもせずに
「なんだ綺麗じゃん」
と思って楽しんでいた時の事だった
何か遠くに白い影が見える
人かな?と思ったら、そこらへんでフワフワしてたソレはこっちに気がついた様子で、ものすごい勢いで走ってきた
青年は驚き、慌てて水中スクーターをUターンし全開で逃げた
バカな、泳ぎで人間が水中スクーターに勝てるはずが無いだがしっかりついてくる。
それどころか距離が縮まっている。いや、泳いでいるのではない、奴は走っている
なんとか追いつかれる前に地上につき、そのままスクーターも投げ出して猛スピードで地元の寺に走って逃げた。地上に出たというのに後ろからまだハッキリとついてくるのが分かる
なんとか寺に逃げ込み住職に蒼い顔で状況を説明した住職は言った
「何故禁泳区域に入ったんだ!海で死んだ者達が生きてる人を引き込もうとさまよってる場所なんだ
とにかく、ここにいる間は大丈夫だから、夜が明けるまで外に出ちゃダメだぞ!」
そして、そのまま本堂で扉を閉め切って読経を始めた。すでに日は沈みかけ、それから真っ暗になった頃から奇妙な現象は始まった
バンバンバンバンと本堂の周りの扉を叩く音が響く。住職はとにかく
「開けてはならん!出てはならん!」
と言い読経を続けた
雷が鳴った瞬間、本堂の扉に人の影が写る。時間が経つほど音は激しくなる
青年は住職の前で蒼い顔で縮まってるしかできなかった
それは夜が明けるまで続いた…
朝になってすべてが収まり、住職も読経を止めて、言った
「これからは昼でも海には近づいてはいけない。あと海から離れていても、夜中に出歩いてはいけない
必ず貴方を連れて行くだろう」
あれから10年、青年はいまでも海には近づかない
2008年09月25日
深夜の電話
一人暮らしの女の子がうつ病になった時に体験した不思議な話
その女の子は人間関係が原因で仕事をやめてほとんど引きこもり状態になって、毎日死にたいと思うようになって
それである日、天井から電気コードを吊してそれに首をかけようとしたその時、突然電話が鳴ったんだって
ハッと我にかえって電話にでてみたら母親の声で
「もしもし~最近どう?」
時刻は夜中の3時、普段ならこんな時間に連絡してくるなんて絶対にありえない
疑問に思いながらも適当に話しを合わせていると
「いや実はねぇ…おばあちゃんがアンタが死んじゃうから電話しろって言って聞かないのよ~」
女の子はその場で泣き崩れたそうです
もちろん自殺も思いとどまりましたとさ
その女の子は人間関係が原因で仕事をやめてほとんど引きこもり状態になって、毎日死にたいと思うようになって
それである日、天井から電気コードを吊してそれに首をかけようとしたその時、突然電話が鳴ったんだって
ハッと我にかえって電話にでてみたら母親の声で
「もしもし~最近どう?」
時刻は夜中の3時、普段ならこんな時間に連絡してくるなんて絶対にありえない
疑問に思いながらも適当に話しを合わせていると
「いや実はねぇ…おばあちゃんがアンタが死んじゃうから電話しろって言って聞かないのよ~」
女の子はその場で泣き崩れたそうです
もちろん自殺も思いとどまりましたとさ
2008年09月23日
異様な人々
夏休み、Uは彼女とドライブに行った。
日帰りだったのだが思いのほか遅くなって焦っていたという。
俺だったら無理して帰るどころか一泊のチャンス、と思うのだがUは夜中に車を走らせていた。
最初は息苦しさを感じて、次に胸がグッと痛み出した。
そして寒気。
いくら北海道の山の中でも夏は夏だ。
インフルエンザ、と思ったそうだ。
不要な心配かけたくなかったので、彼女は起こさなかった。
しかし寒気、悪寒がひどくなり、路肩に寄せて一息つこうとしたとき、ヘッドライトが異様なものを照らしていた。
ボロボロな格好をした人間が何人も連なって歩いている、背を丸めて。
肌の色は緑がかっていて、目も口も真っ黒な穴のよう。
すごく違和感をおぼえる色彩を放っていたそうだ。
ジャリ、ジャリと何かを引きずる音。
そして、おしっこと汗の煮詰まったような強烈な匂いがガーンと直撃した。
恐怖のあまり寒気すら忘れていたUだが、その時に嗅いだ匂いは一生忘れられないほどだったらしい。
その時、隣の彼女がUを呼んだ。
すると彼らの姿が消えた、Uは直ぐに車を発進させた。
「どうしたの?」
只ならない様子を感じて彼女はUに聞いた。
Uは
「何でもないよ」
と答えて最寄のコンビニに駆け込んだ。
コンビニのあんちゃんを見た瞬間Uは思わず感涙しかけたそうだ。
日帰りだったのだが思いのほか遅くなって焦っていたという。
俺だったら無理して帰るどころか一泊のチャンス、と思うのだがUは夜中に車を走らせていた。
最初は息苦しさを感じて、次に胸がグッと痛み出した。
そして寒気。
いくら北海道の山の中でも夏は夏だ。
インフルエンザ、と思ったそうだ。
不要な心配かけたくなかったので、彼女は起こさなかった。
しかし寒気、悪寒がひどくなり、路肩に寄せて一息つこうとしたとき、ヘッドライトが異様なものを照らしていた。
ボロボロな格好をした人間が何人も連なって歩いている、背を丸めて。
肌の色は緑がかっていて、目も口も真っ黒な穴のよう。
すごく違和感をおぼえる色彩を放っていたそうだ。
ジャリ、ジャリと何かを引きずる音。
そして、おしっこと汗の煮詰まったような強烈な匂いがガーンと直撃した。
恐怖のあまり寒気すら忘れていたUだが、その時に嗅いだ匂いは一生忘れられないほどだったらしい。
その時、隣の彼女がUを呼んだ。
すると彼らの姿が消えた、Uは直ぐに車を発進させた。
「どうしたの?」
只ならない様子を感じて彼女はUに聞いた。
Uは
「何でもないよ」
と答えて最寄のコンビニに駆け込んだ。
コンビニのあんちゃんを見た瞬間Uは思わず感涙しかけたそうだ。
2008年09月21日
カリカリ
Aは仕送りを誤魔化す為に(差額分を懐にいれようとして)出来るだけ安い所を希望しました。そして、紹介されたのが少し大学からは距離があり、後半年も経たない内に取り壊されるというオンボロアパートでした。
先輩とBは引越しの手伝いがてら、そこに行くと木造○十年といった感じの上潰れた工場のような建物に両隣を囲まれた暗い感じのアパートだったそうです。そんなわけで
「幽霊でも出るんじゃね?」
とAを脅かしたりしたのです。Aは幽霊の類は一切信じない男だったので懐にお金が入ったからか明るく
「隣にも人が住んでるみたいだし、大丈夫大丈夫」
と言いました。
そんなこんなでAの引越しも終わり、Aと別れてアパートから出ようとした時、ちょうどAの隣人らしきオッサンが帰ってきました。細い路地を通って出なければならなかったので身をよじって擦れ違う時に先輩が
「すいません」
と声をかけるとオッサンは
「いえいえ」
と言ってすんなり擦れ違ったんですが擦れ違った後、
「あ、ちょっと・・・」
と先輩達に声をかけてきました
「若いんだから、仕方ないけど夜はもうちょっと静かにしてくれないかな?昨日も夜中、カリカリ五月蝿くてさ。壁が薄いから・・・ははは。」
Aが引越してきたのは今日の朝だったので先輩達は気味が悪くなりましたが、あれだけのオンボロアパートだからデッカイ鼠とかが居るっていう事にしておきました。
翌日、翌々日とAはサークルに顔を出してたのでその事を忘れていたのですが、三日目から急にサークルに顔を出さなくなりましたどうしたのかと思い、先輩達が電話してみると、普通に電話口にAが出て
「最近寝不足でさ~。隣のオッサンが夜中、ずっとカリカリうるせ~んだよ」
というのです。先輩は反射的に
「そのアパート出た方がいいんじゃないか?」
と言ったらしいでのすがAは笑い飛ばして、寝るからと電話を切ってしまいました。先輩とBは心配しましたが、気味悪いあのアパートに行くのも嫌だったので行きませんでした。
それから三日間経ってもAはサークルはもちろん学校にさえ来なかったので流石にヤヴァイと思いAのアパートに行ってみる事にしました。幸い、三日間とも携帯では連絡は取れていたのでその日の電話で
「今日、行くから」
と言うとAは気軽に来いよと言ってくれました。
先輩とBがアパートに着くと、雨戸は閉まっている上に玄関のドアが少し開いていたのでBが
「いないのか~?」
と中に声をかけてみると
「お~、来たか。入ってこいよ」
と普通にAが応えました。2人が中に入ると、Aは布団に入っていました。Aは目に大きなクマをつけながらも
「大丈夫大丈夫」
と笑顔で言っていたので、少し先輩は安心したそうです。結局、一週間ぶりに会ったせいもあって3人とも夜まで話し込んだんですが深夜も良い時刻になって急にAが
「眠たい」
と言い出しました。先輩達は寝不足なのに話に付き合わせて悪いなと思いつつ終電も終わり帰れなくなったのでいつも通りAに泊めて貰う事にしました。っと先輩が雑魚寝になると電気を消そうとしたBが馬鹿にしたように
「この部屋、どれも開けっぱなしでダラしね~な」
と言いました。横になった先輩が部屋を見回すと確かに押入れやトイレの扉はもちろん、鍋の蓋や雨戸まで蓋や扉の類は全て少しずつ開いていたそうです。それを見た先輩はいい知れぬ恐怖感を感じて、もう眠るどころではなくりました。それでも瞼を無理矢理閉じて、しばらくすると、何処からかカリカリという何かを引っ掻くような音が聞こえてきました。Aはうざったそうに
「また隣の奴だよ。うっせ~」
と言っていましたが先輩にはどう聞いても部屋中から聞こえていました。Bもどうやら同じようで先輩に小声で
「この部屋やべ~よ」
と言いました。先輩は絶えきれなくなって、暗がりの中瞼を開けてみると、押入れやトイレの隙間から何やら、白っぽいモヤモヤしたものが見え、そこからどうもカリカリと音がしているようでした。先輩は目を凝らして、それが何か確認しようとしたその時、Bが急に先輩に目隠しをしてきたのです。先輩はびっくりして
「な、な・・・・手をどけろよ」
と言いました。しかし、BであってBでない声で
「ダメダ・・・」
と。それっきり何を言ってもBは応えず先輩は目隠しされたまま、恐怖の時間を延々と過ごしました。いつの間に眠ってしまったのか、先輩はチュンチュンという鳥の鳴き声に目を覚まして目隠しを取ると朝になっていました。傍らにはAとBが何事もなかったようにスヤスヤと眠っていました。先輩は夢だったのかと思いましたが、昨日と同じように押入れやトイレの扉が開いている事に恐怖が甦り、アパートを飛び出してしまいました。
そして、その日以来、AとBはサークルや大学にも顔を出さなくなり携帯はおろか自宅電での連絡もつかなくなったそうでそのアパートが取り壊された今となっては、あのカリカリという音と白いモヤモヤがなんだったのか確認のしようもありません。
皆様も押入れや扉の隙間にご注意を・・・
先輩とBは引越しの手伝いがてら、そこに行くと木造○十年といった感じの上潰れた工場のような建物に両隣を囲まれた暗い感じのアパートだったそうです。そんなわけで
「幽霊でも出るんじゃね?」
とAを脅かしたりしたのです。Aは幽霊の類は一切信じない男だったので懐にお金が入ったからか明るく
「隣にも人が住んでるみたいだし、大丈夫大丈夫」
と言いました。
そんなこんなでAの引越しも終わり、Aと別れてアパートから出ようとした時、ちょうどAの隣人らしきオッサンが帰ってきました。細い路地を通って出なければならなかったので身をよじって擦れ違う時に先輩が
「すいません」
と声をかけるとオッサンは
「いえいえ」
と言ってすんなり擦れ違ったんですが擦れ違った後、
「あ、ちょっと・・・」
と先輩達に声をかけてきました
「若いんだから、仕方ないけど夜はもうちょっと静かにしてくれないかな?昨日も夜中、カリカリ五月蝿くてさ。壁が薄いから・・・ははは。」
Aが引越してきたのは今日の朝だったので先輩達は気味が悪くなりましたが、あれだけのオンボロアパートだからデッカイ鼠とかが居るっていう事にしておきました。
翌日、翌々日とAはサークルに顔を出してたのでその事を忘れていたのですが、三日目から急にサークルに顔を出さなくなりましたどうしたのかと思い、先輩達が電話してみると、普通に電話口にAが出て
「最近寝不足でさ~。隣のオッサンが夜中、ずっとカリカリうるせ~んだよ」
というのです。先輩は反射的に
「そのアパート出た方がいいんじゃないか?」
と言ったらしいでのすがAは笑い飛ばして、寝るからと電話を切ってしまいました。先輩とBは心配しましたが、気味悪いあのアパートに行くのも嫌だったので行きませんでした。
それから三日間経ってもAはサークルはもちろん学校にさえ来なかったので流石にヤヴァイと思いAのアパートに行ってみる事にしました。幸い、三日間とも携帯では連絡は取れていたのでその日の電話で
「今日、行くから」
と言うとAは気軽に来いよと言ってくれました。
先輩とBがアパートに着くと、雨戸は閉まっている上に玄関のドアが少し開いていたのでBが
「いないのか~?」
と中に声をかけてみると
「お~、来たか。入ってこいよ」
と普通にAが応えました。2人が中に入ると、Aは布団に入っていました。Aは目に大きなクマをつけながらも
「大丈夫大丈夫」
と笑顔で言っていたので、少し先輩は安心したそうです。結局、一週間ぶりに会ったせいもあって3人とも夜まで話し込んだんですが深夜も良い時刻になって急にAが
「眠たい」
と言い出しました。先輩達は寝不足なのに話に付き合わせて悪いなと思いつつ終電も終わり帰れなくなったのでいつも通りAに泊めて貰う事にしました。っと先輩が雑魚寝になると電気を消そうとしたBが馬鹿にしたように
「この部屋、どれも開けっぱなしでダラしね~な」
と言いました。横になった先輩が部屋を見回すと確かに押入れやトイレの扉はもちろん、鍋の蓋や雨戸まで蓋や扉の類は全て少しずつ開いていたそうです。それを見た先輩はいい知れぬ恐怖感を感じて、もう眠るどころではなくりました。それでも瞼を無理矢理閉じて、しばらくすると、何処からかカリカリという何かを引っ掻くような音が聞こえてきました。Aはうざったそうに
「また隣の奴だよ。うっせ~」
と言っていましたが先輩にはどう聞いても部屋中から聞こえていました。Bもどうやら同じようで先輩に小声で
「この部屋やべ~よ」
と言いました。先輩は絶えきれなくなって、暗がりの中瞼を開けてみると、押入れやトイレの隙間から何やら、白っぽいモヤモヤしたものが見え、そこからどうもカリカリと音がしているようでした。先輩は目を凝らして、それが何か確認しようとしたその時、Bが急に先輩に目隠しをしてきたのです。先輩はびっくりして
「な、な・・・・手をどけろよ」
と言いました。しかし、BであってBでない声で
「ダメダ・・・」
と。それっきり何を言ってもBは応えず先輩は目隠しされたまま、恐怖の時間を延々と過ごしました。いつの間に眠ってしまったのか、先輩はチュンチュンという鳥の鳴き声に目を覚まして目隠しを取ると朝になっていました。傍らにはAとBが何事もなかったようにスヤスヤと眠っていました。先輩は夢だったのかと思いましたが、昨日と同じように押入れやトイレの扉が開いている事に恐怖が甦り、アパートを飛び出してしまいました。
そして、その日以来、AとBはサークルや大学にも顔を出さなくなり携帯はおろか自宅電での連絡もつかなくなったそうでそのアパートが取り壊された今となっては、あのカリカリという音と白いモヤモヤがなんだったのか確認のしようもありません。
皆様も押入れや扉の隙間にご注意を・・・
2008年09月19日
希望を込めて
12月4日。この雪山に遭難して約24時間。古い山小屋ではロクに暖も取れず、少々寒いが外で過ごす事は出来ない。助けはすぐに来るに違いないだろう。
12月6日。助けはまだ来ない。
この吹雪だから捜索が難航しているのだろう。
落ち着いて待つ事にする。
・時計が壊れてしまったので、日にちが分からない。
食料が少しずつ減ってきた。水は雪を何とかして得られるが、空腹は辛いだろう。吹雪はまだ止まない。
・ドアからかぜがはいってくる。防寒ふくを多めに着ていてよかった。
てがふるえて上手く文字をかけないが、しかし私はあきらめない。
あきらめたら終わりだ。
・何という事だろう、あれほど吹いていた吹雪が嘘のように止み、私は救出隊に発見された。彼らに聞くと、12月12日だという。
少し長い遭難体験だったが、もう終わりだ。この日記は、ここに置いていこうと思う。
もし、ここで遭難してこれを読んだ者がいるなら、私は言いたい。
決して諦めるな。助けは必ず来るのだから!
12月12日○○○○
日記の文字は時間を重ねるごとに筆圧が弱くなっていたが、最後のメッセージだけは希望に溢れたようにしっかりしていた。
尚、連日に渡る猛吹雪のため、捜索が再開されたのは、それが少し弱まった12月14日の明朝の事である。
この日記の書き手、彼の遭難者の行方は、現在も行方不明、とのこと。
12月6日。助けはまだ来ない。
この吹雪だから捜索が難航しているのだろう。
落ち着いて待つ事にする。
・時計が壊れてしまったので、日にちが分からない。
食料が少しずつ減ってきた。水は雪を何とかして得られるが、空腹は辛いだろう。吹雪はまだ止まない。
・ドアからかぜがはいってくる。防寒ふくを多めに着ていてよかった。
てがふるえて上手く文字をかけないが、しかし私はあきらめない。
あきらめたら終わりだ。
・何という事だろう、あれほど吹いていた吹雪が嘘のように止み、私は救出隊に発見された。彼らに聞くと、12月12日だという。
少し長い遭難体験だったが、もう終わりだ。この日記は、ここに置いていこうと思う。
もし、ここで遭難してこれを読んだ者がいるなら、私は言いたい。
決して諦めるな。助けは必ず来るのだから!
12月12日○○○○
日記の文字は時間を重ねるごとに筆圧が弱くなっていたが、最後のメッセージだけは希望に溢れたようにしっかりしていた。
尚、連日に渡る猛吹雪のため、捜索が再開されたのは、それが少し弱まった12月14日の明朝の事である。
この日記の書き手、彼の遭難者の行方は、現在も行方不明、とのこと。
2008年09月17日
蘇生
チリに死者を生き返らせる事ができる男が居たという。彼の手によって生き返った人間は数知れず、神の使いとして崇められていた。テレビ局の取材なども殺到しカメラの前で死んだ亀を生き返らせたりして皆を驚かせた。
しかしテレビ局が調査、取材を続けるうちさらに驚くべき事が判明。
政府の公式記録によると彼は一年前に死亡していたのだ。
しかしテレビ局が調査、取材を続けるうちさらに驚くべき事が判明。
政府の公式記録によると彼は一年前に死亡していたのだ。