2007年04月28日
ドラえもんの最終回
ある日、のび太は病院のベッドの上で目を覚ます。
そこにはドラえもんの姿はない。
実はのび太は交通事故に合い、今までずっと植物人間になっていた。
のび太がドラえもんと過ごした数々の日々は、
植物人間状態ののび太が見ていた夢だったのだ。
類話 ドラえもん裏話
のび太には実はモデルがいる。
栃木県のある病院に入院している34歳の青年がその人物だ。
彼は病院のベッドの上に植物人間状態で眠りつづけているのだが、
ときおりうわ言で不思議な道具で自分のことを助けてくれる
友人の夢のことを話すときがある。
実は藤子・F・不二雄はこのうわ言を書きとめ、
その内容を物語として再構成することで
「ドラえもん」を描いていたのだ。
藤子・F・不二雄の死後もドラえもんの
テレビ放送や劇場アニメの制作が続けられているのは、
この青年がまだ生き続けていたから。
ところが、つい最近この青年が死んでしまったため、
まもなくドラえもんは終わりを迎える。
上記の最終回を放送して・・・
類話 ドラえもんの最終回 その2
ある日のこと、ドラえもんが急に動かなくなってしまった。
未来からドラミを呼んで調べてもらうと、
原因は電池切れであることがわかる。
ところが、ドラえもんには予備電源がない。
実は旧式のネコ型ロボットは耳が予備電源となっており、
そのためメインの電源を交換しても記憶データを引き継げるのだが、
ドラえもんは耳をネズミに齧られて無くしているため、
もし電源を交換してしまうと今までののび太との思い出が
全て消去されてしまうというのだ。
ドラえもんの設計者を呼んで助けてもらうことも考えたが、
ドラえもんの設計者が誰かというのは極秘事項扱いで
明かされていないため、それは不可能なのだという。
のび太はそれを聞くとドラミに礼を述べ、
ドラえもんをこのままにしておいて欲しいとだけ告げた。
数年後、のび太は海外留学から帰国して
最先端技術を持つ企業に技術者として就職した。
ドラえもんが動かなくなったあの日から、のび太は変わった。
毎日毎日、あんなに嫌いだったはずの勉強に打ち込み、
中学、高校、そして海外の一流の大学へと
自らの力だけで進学したのだ。
就職後ものび太は最新技術を吸収しつづけ、
超一流の技術者となる。
全てはある目的のため・・・
それからどれくらいの月日がたったであろうか。
のび太は自宅の研究室に妻のしずかを招き入れた。
研究室の中には、あの時と同じままのドラえもんの姿が。
しずかが黙って見守る中、
のび太はドラえもんのスイッチを入れる。
不安はない。
なぜなら、のび太はこの日のためだけに技術者となったのだから。
「のび太くん、宿題は済んだのかい?」
部屋の中に昔のままのドラえもんの声が響いた。
ドラえもんの設計者の謎が明らかになった瞬間である。
解説
“のび太が植物人間だった“という話は
1986年ごろに全国的に流布した都市伝説です。
付随して「のび太にはモデルが~」といった話が出てきたのも
この頃ですが、もちろんこれはどちらも全くのデタラメ。
当時、F先生が病気のためドラえもんの連載が休載される
ということがあったので、そのことが原因で
このような噂が生まれたのかもしれません。
一方、“のび太が技術者になる”という話は、
あるドラえもんファンの名古屋の大学生が創作したもの
であることがわかっています。
彼はF先生が死にドラえもんが未完で終わってしまったことを受けて
「~僕が勝手に考えた~ドラえもんの最終回」
としてこの話を創作し、Web上で公開していたのですが
(残念ながら、そのHPはすでに閉鎖されています)、
なぜかその後この話はチェーンメールで広まるようになり、
都市伝説化してしまったのです。
やはりファンが作っただけあって、
他の偽最終回とは違う愛の溢れた話になっていますね。
さて、ドラえもんには他にもいろいろと偽最終回があるのですが、
実は本当の最終回も存在しているということは
余り知られていません。
初期のころのドラえもんは小学館の
「小学一年生」から「小学四年生」までの
学年誌4誌に連載されていました。
ということは、読者は小学4年生になったところで一巡し、
小学5年生からはドラえもんが連載されていない
学年誌を読むことになるということです。
そのためF先生は昭和46年、昭和47年の
「小学四年生3月号」にドラえもんの最終回を掲載しました。
もちろん翌年からも小学四年生誌上では連載が続くのですから、
それまでの読者へのお別れという意味で描かれたものです。
ちなみにその内容は・・・
1.昭和46年版
未来の人間がタイムマシンで過去(つまり現代)にやってきて、
過去の人たちに迷惑をかけることが多くなった。
そのため時間旅行を禁止する法律が制定されてしまい、
ドラえもんは未来に帰らざるを得なくなる。
二人は泣きながら別れを惜しむがどうにもならず、
机の引き出しはただの引き出しに戻ってしまう。
2.昭和47年版
のび太はドラえもんに頼りきりで、
このままではますますダメな人間になってしまう。
そう判断したセワシ(のび太の孫の孫。
ドラえもんをのび太のもとに送り込んだ人物)
はドラえもんを未来に連れ戻すことにする。
ところが、いざとなるとドラえもんは
それをのび太に言い出せない。
そこでセワシと相談してドラえもんは壊れたということにし、
修理のためと偽って未来に連れ帰ることにした。
ところがいざドラえもんを連れて行こうとする時、
ドラえもんが「ぼくがいっちゃったらこまるんじゃない?」
とのび太に聞くと、
のび太が「こまるにきまってらい、
でもきみが元気になるためならどんながまんでもするよ」
と答えたためドラえもんは感激で大泣きしてしまい、
全てをのび太に打ち明ける。
ドラえもんの気持ちを知ったのび太は
「一人で頑張る」と約束し、ドラえもんを未来へと送り出した。
というものでした。
偽最終回を集めたサイトなどでは時としてこれらの話までが
偽最終回に分類されていますが、
こちらは今説明したよう事情で描かれた本当の最終回なんですよ。
また、他にもドラえもんの最終回的な話としては、
“オフィシャル最終回”と呼ばれることもある
「さようならドラえもん」があります。
実は昭和49年に一度ドラえもんは連載が終わることになり、
その時に正真証明の最終回として描かれたのが
「さようならドラえもん」でした。
ところが、その直後にF先生の希望で連載は続けられることになり、
すぐさま続編の「帰ってきたドラえもん」が描かれたので
最終回にはならなかったのですけれども。
この「さようならドラえもん」は
てんとう虫コミックスの6巻に掲載されていますし
(S46年版、S47年版最終回は単行本未収録)、
「帰ってきたドラえもん」とセットで
映画にもなりましたのでご存知の方は多いと思いますが、
かなり感動的な話だそうです。
そこにはドラえもんの姿はない。
実はのび太は交通事故に合い、今までずっと植物人間になっていた。
のび太がドラえもんと過ごした数々の日々は、
植物人間状態ののび太が見ていた夢だったのだ。
類話 ドラえもん裏話
のび太には実はモデルがいる。
栃木県のある病院に入院している34歳の青年がその人物だ。
彼は病院のベッドの上に植物人間状態で眠りつづけているのだが、
ときおりうわ言で不思議な道具で自分のことを助けてくれる
友人の夢のことを話すときがある。
実は藤子・F・不二雄はこのうわ言を書きとめ、
その内容を物語として再構成することで
「ドラえもん」を描いていたのだ。
藤子・F・不二雄の死後もドラえもんの
テレビ放送や劇場アニメの制作が続けられているのは、
この青年がまだ生き続けていたから。
ところが、つい最近この青年が死んでしまったため、
まもなくドラえもんは終わりを迎える。
上記の最終回を放送して・・・
類話 ドラえもんの最終回 その2
ある日のこと、ドラえもんが急に動かなくなってしまった。
未来からドラミを呼んで調べてもらうと、
原因は電池切れであることがわかる。
ところが、ドラえもんには予備電源がない。
実は旧式のネコ型ロボットは耳が予備電源となっており、
そのためメインの電源を交換しても記憶データを引き継げるのだが、
ドラえもんは耳をネズミに齧られて無くしているため、
もし電源を交換してしまうと今までののび太との思い出が
全て消去されてしまうというのだ。
ドラえもんの設計者を呼んで助けてもらうことも考えたが、
ドラえもんの設計者が誰かというのは極秘事項扱いで
明かされていないため、それは不可能なのだという。
のび太はそれを聞くとドラミに礼を述べ、
ドラえもんをこのままにしておいて欲しいとだけ告げた。
数年後、のび太は海外留学から帰国して
最先端技術を持つ企業に技術者として就職した。
ドラえもんが動かなくなったあの日から、のび太は変わった。
毎日毎日、あんなに嫌いだったはずの勉強に打ち込み、
中学、高校、そして海外の一流の大学へと
自らの力だけで進学したのだ。
就職後ものび太は最新技術を吸収しつづけ、
超一流の技術者となる。
全てはある目的のため・・・
それからどれくらいの月日がたったであろうか。
のび太は自宅の研究室に妻のしずかを招き入れた。
研究室の中には、あの時と同じままのドラえもんの姿が。
しずかが黙って見守る中、
のび太はドラえもんのスイッチを入れる。
不安はない。
なぜなら、のび太はこの日のためだけに技術者となったのだから。
「のび太くん、宿題は済んだのかい?」
部屋の中に昔のままのドラえもんの声が響いた。
ドラえもんの設計者の謎が明らかになった瞬間である。
解説
“のび太が植物人間だった“という話は
1986年ごろに全国的に流布した都市伝説です。
付随して「のび太にはモデルが~」といった話が出てきたのも
この頃ですが、もちろんこれはどちらも全くのデタラメ。
当時、F先生が病気のためドラえもんの連載が休載される
ということがあったので、そのことが原因で
このような噂が生まれたのかもしれません。
一方、“のび太が技術者になる”という話は、
あるドラえもんファンの名古屋の大学生が創作したもの
であることがわかっています。
彼はF先生が死にドラえもんが未完で終わってしまったことを受けて
「~僕が勝手に考えた~ドラえもんの最終回」
としてこの話を創作し、Web上で公開していたのですが
(残念ながら、そのHPはすでに閉鎖されています)、
なぜかその後この話はチェーンメールで広まるようになり、
都市伝説化してしまったのです。
やはりファンが作っただけあって、
他の偽最終回とは違う愛の溢れた話になっていますね。
さて、ドラえもんには他にもいろいろと偽最終回があるのですが、
実は本当の最終回も存在しているということは
余り知られていません。
初期のころのドラえもんは小学館の
「小学一年生」から「小学四年生」までの
学年誌4誌に連載されていました。
ということは、読者は小学4年生になったところで一巡し、
小学5年生からはドラえもんが連載されていない
学年誌を読むことになるということです。
そのためF先生は昭和46年、昭和47年の
「小学四年生3月号」にドラえもんの最終回を掲載しました。
もちろん翌年からも小学四年生誌上では連載が続くのですから、
それまでの読者へのお別れという意味で描かれたものです。
ちなみにその内容は・・・
1.昭和46年版
未来の人間がタイムマシンで過去(つまり現代)にやってきて、
過去の人たちに迷惑をかけることが多くなった。
そのため時間旅行を禁止する法律が制定されてしまい、
ドラえもんは未来に帰らざるを得なくなる。
二人は泣きながら別れを惜しむがどうにもならず、
机の引き出しはただの引き出しに戻ってしまう。
2.昭和47年版
のび太はドラえもんに頼りきりで、
このままではますますダメな人間になってしまう。
そう判断したセワシ(のび太の孫の孫。
ドラえもんをのび太のもとに送り込んだ人物)
はドラえもんを未来に連れ戻すことにする。
ところが、いざとなるとドラえもんは
それをのび太に言い出せない。
そこでセワシと相談してドラえもんは壊れたということにし、
修理のためと偽って未来に連れ帰ることにした。
ところがいざドラえもんを連れて行こうとする時、
ドラえもんが「ぼくがいっちゃったらこまるんじゃない?」
とのび太に聞くと、
のび太が「こまるにきまってらい、
でもきみが元気になるためならどんながまんでもするよ」
と答えたためドラえもんは感激で大泣きしてしまい、
全てをのび太に打ち明ける。
ドラえもんの気持ちを知ったのび太は
「一人で頑張る」と約束し、ドラえもんを未来へと送り出した。
というものでした。
偽最終回を集めたサイトなどでは時としてこれらの話までが
偽最終回に分類されていますが、
こちらは今説明したよう事情で描かれた本当の最終回なんですよ。
また、他にもドラえもんの最終回的な話としては、
“オフィシャル最終回”と呼ばれることもある
「さようならドラえもん」があります。
実は昭和49年に一度ドラえもんは連載が終わることになり、
その時に正真証明の最終回として描かれたのが
「さようならドラえもん」でした。
ところが、その直後にF先生の希望で連載は続けられることになり、
すぐさま続編の「帰ってきたドラえもん」が描かれたので
最終回にはならなかったのですけれども。
この「さようならドラえもん」は
てんとう虫コミックスの6巻に掲載されていますし
(S46年版、S47年版最終回は単行本未収録)、
「帰ってきたドラえもん」とセットで
映画にもなりましたのでご存知の方は多いと思いますが、
かなり感動的な話だそうです。
Posted by ドケット at 14:14│Comments(0)
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