2008年01月19日

的確な助言

夏真っ盛りのある日、Aは友人達と海に出掛けた。

海について大はしゃぎ。

水に入って泳いだり、ビーチバレーなんかしちゃったりなんかしちゃってね。

そんなこんなで、誰かが

「スイカ持ってきたからスイカ割りしよーぜ!」

なんてね。言いだした。

女の子なんか、きゃーきゃー言っちゃって、棒が当たっても力がないのか全然割れない。まぁ女の子が一発で「パカッ」なんて割ったら、違う意味で恐怖だね。

とまぁ、そこでAの出番がきた。

目隠しをしてグルグル回されて

「はいっスタート!」

「右!右!」

「左!」

「斜め左!」

なんて、みんな口々に叫んでる。誰が何を言ってるのか、うまく聞き取れない。

『なんだぁ?全然わかんね~!右?左?割れなかったらカッコワルゥ』

その時…

「左よ」

女の声がハッキリ聞こえた

『OK左ね!』

左に向き直り少し歩くと

「そこ、右」

『…やけにハッキリ聞こえるなぁ』

「そのまままっすぐ」

『まぁ、いっか。まっすぐね』

「そこ、目の前にあるよ」

Aは思いっきり棒を振り下ろした。

「ボゴッ」


『やった!手応えあり!』


ボゴッグシャッ


何度か叩いた後、女の声がした


「 ザ マ ー ミ ロ 」


『ザマーミロ?は?』


ふと我にかえると周りの歓声が聞こえてきた。


…が、何か違う。


女の子の泣き叫ぶ声、人の悲鳴…


Aは目隠しをはずすのが怖かった。恐る恐るタオルをはずすと目の前にはパッカリと見事に割れた、人の頭があった。


呆然と立ち尽くすA。


警察に連れていかれたAは必死に説明した。


「すぐ耳元で女が言った!その通りに歩いてやっただけだ!」


だが警察からの説明はこうだった。



「周りで見ていた人によると、君の近くにはそんな女なんかいなかった。君が一人で少しも迷いもせず、寝ている男に近付き、躊躇せず叩き割った。」


また、
「頭を割られた男は相当のプレイボーイで、泣かされた女は数知れず。中には自殺者もいたようだから…」



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Posted by ドケット at 13:21│Comments(0)都市伝説
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