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2008年03月25日

自首

Aは元々は普通のサラリーマン。その彼が刑務所にいる理由は殺人。
殺害されたのはこの人の奥さんで、殺害後、遺体の処理に困ったAは
自宅の冷蔵庫にバラバラにした奥さんを保存していた。
会社から帰ってくると、冷蔵庫から身体を一部をだし、肉は細かく切り
骨はミキサーで粉々にして、部屋のトイレから流していった。
そんな日々が何日か続いて、身体のほとんどがトイレから流れていった。
最期に残ったのが頭部で、やはりこれを細かく刻むのに踏ん切りがつかなかったらしい。
頭部だけが冷蔵庫に残された状態が、何日か続いたある日、Aは夢を見た。
その夢の中で、殺した奥さんが部屋のテーブルに俯いて座っている。
かなり深く俯いてるらしく、表情は伺えない。
でも、テーブルに置かれた手がカタカタと左右に震えていた。
次第にその震えかたが素早くなっていき、爪が、そして指がテーブルの
周りに飛散しはじめた。みるみる内に肘から先がなくなり、ちぎれた
腕からは真っ赤な血が迸り、骨がカタカタのテーブルを叩いていた。
そこで目が覚めたAは全身を汗でべっとりと濡らし、あまりのショックに
身動きが取れなかった。
ようやく落ち着き、リビングへと向かう。すると冷蔵庫が少し開いており
そこから首だけの奥さんが睨みつけていた。
驚いたAは冷蔵庫と閉じ、扉をガムテープで閉じた。

この時にはまだAは自首を考えなかったらしい。

その日、冷蔵庫の中にある頭部の処理に手つかずのAは、仕方が無く新しい冷蔵庫を購入
することにした。一人用の小さい冷蔵庫なので、店からの配達は頼まず持ち帰った
ので、ガムテープ付きの冷蔵庫の存在が公になることはなかった。

その日の夢も同じ場所で奥さんが座っていた。
違ったのは昨日の終わった時点から夢が始まっていること。
テーブルについている奥さんの腕からは真っ赤な血が滴っている。
今度は足が床を蹴っていた。その動きが激しくなり、床をける音も
ドン・ドン・ドン・ドン・ドンドンドンドン ドドドドドドドド!!
と激しくなっていく。次第に床に血がにじみはじめ、足の肉が飛散しはじめる。
テーブルの上では、腕が振り回され血をまき散らしている。
Aの頬にも血が飛んでくるが、身動き一つ取れずにその光景をみている。
頭のなかでは「はやく目覚めてくれ」と叫んでいたが、夢が終わることがなかった。

部屋中に飛び散った血がいやらしく光っていた。
突然、四肢を動きを止めたと思うと俯いていた顔が少しずつ上がりはじめた。
垂れていた前髪が頬にへばりついていく。
髪の隙間からは、上目遣いでAを睨む目が見える。
顔が完全に上がったとき
「ああああぁぁぁぁぁぁぁっ、私の、からだを、返せぇぇぇぇぇぇぇ」
と絶叫が響いた。
この声にAはようやく目を覚ますことができた。
やはり全身に汗をかいていた。
この時、Aは冷蔵庫にある頭部の処理をしようと腹をくくったらしい。
ベッドから飛び出し冷蔵庫の前に行くと、その気持ちが完全に消えた。
あれほど頑丈に止めていたガムテープが全て千切れ、奥さんの頭部が冷蔵庫
から転げ落ちていた。
その目は見開かれ、Aを睨みつけていた。

ここでAは逃げられないと観念したらしく、自首したそうだ。


殺された方の無念はいつまでも生きているらしい。

  


Posted by ドケット at 12:27Comments(0)怪奇 心霊

2008年03月24日

口裂け女の最後

白い杖を持った少年が夕暮れの街を歩いていた。


「ねえ。きみ。」


少年が振り返ると大きなマスクを着け、赤いレインコートを着た女が立っていた。


「わたし。きれい?」


少年は困ったように


「わかんない」


と答えた。すると女はすかさずマスクを外して


「じゃあ。これならどぉおォォ?」


女はにやりと笑い、その口は耳元まで裂けていた。


「ごめん。やっぱりわからないよ。僕生まれつき目が見えないんだ。」男の子はサングラスをとって見せた。その目は白く濁っており何も写っていない事を示していた。


「あ…」


女は途方に暮れたように立ち尽くし目からは涙がこぼれていた。


「ごめん…ごめんなさ…」


「いいんだ。慣れてるから。」


少年は杖を左右に振りながらサングラスを掛けなおしゆっくりと去っていった。



「ごめんなさい…ごめんなさい…」


女はその場に立ち尽くしたまましばらくの間ぼろぼろ涙をこぼしていた。


この日を最期に口裂け女の噂はぱったりと途絶えたと言う。
  


Posted by ドケット at 13:18Comments(0)都市伝説

2008年03月23日

カメラ

ある休日、Kさんは部屋の掃除をしていました。
乱雑に本が並んでる本棚を整理しようと思い、本を全て本棚から取り出す作業をしていました。
三段目の棚の本を抜き取った奥に何かあります。
それは、未現像のインスタントカメラでした。
Kさんには、そのカメラは記憶になかったそうですが、好奇心も手伝い、現像に出して見る事にしたそうです。
残数を見ると、あとフィルムが一枚余ってます。Kさんは何か適当に撮ろうかと思ったのですが、回りには特に撮るものもないので、カメラを自分の顔の前に持ってきて、カシャッと自分の顔を撮ったそうです。

それから数時間後…
Kさんは現像して貰った写真を店から受け取ると、近くの喫茶店に入り、現像された写真を見ました。
そこには…
Kさんを含む5人の男女が観光地みたいな所で、写ってる写真でした…Kさんは思い出したそうです。
その写真は大学の友達と旅行に行った時のもので、もう5、6年も昔の事なので、すっかり忘れていたそうです。
どの写真もその旅行の時の物で、友達の懐かしい顔が並んでいます。

??…ふと、妙な違和感を感じたそうです。
3人までは知っている顔なのに、最後の一人は記憶にないのです。

髪が長く、陰気な感じの女で、みんなが笑っている中、無表情な顔をしているその女をKさんはどうしても思い出せなかったそうです。

もう一つ変だと思ったのは、何泊かした旅行なので、写真によっては、みんな服装が違うのに、その女だけは、どの写真も灰色ぽい、ワンピースを着ていたそうです。

…あっ!!Kさんは全て思いだしました。

その旅行はKさんの当時つき合ってた彼女と、Kさんの男の友人とその彼女で行った旅行だったのです。
だから計4人なのです。

灰色のワンピースを着た女は全然知らない女なのです。

髪の長い女は、Kさんの写っている写真には、必ず写っていて、Kさんの隣によりそう様に写っている…偶然写ったとは考えられない…

何とも言えない恐怖がKさんを襲ったそうです。
おそる、おそる最後の一枚…今日、適当に自分を撮った写真を見ると…

Kさんの顔の隣に、あの髪の長い女のニヤリと、笑った顔が写っていた…

唖然としているKさんの所に、水を持ったウエイトレスが来る。
コトッと、テーブルに水を2つ置いたそうです…
  


Posted by ドケット at 14:03Comments(0)怪奇 心霊

2008年03月22日

近づく子供達

練馬にある高層マンション群で10年くらい前にあった出来事。
ある学生が夜遊びをして深夜に家に帰ってきた。
彼の自宅は上の方の階。エレベーターに乗った。
そのマンションのエレベーターは防犯のために窓ガラスの付いているタイプ。
各階のエレベーターホールが見える。

学生が何気なく窓から外を眺めていると、2階のエレベーターホールのはじっこに、子供が二人立っているのが目に入った。
兄弟のような雰囲気で背の高い子と小さい子の二人。手をつないでいる。
そんな子供の兄弟が薄暗いエレベーターホールの端に立っているのだ。
こんな時間になにをしているのだろう?
疑問に持つ間もなく、エレベーターは2階を通りすぎる。
2階の天井と3階の床で一瞬、視界が途切れて、3階のエレベーターホールが見えはじめる。

あっ。
思わず声が上がった。
さっき2階にいたはずの兄弟がここにもいるのだ。
さっきと同じように手をつないでエレベーターホールのほの暗いすみに。
いくらなんでも子供二人がエレベーターを追い越して階段を登ってこれるわけがない。
さっきと同じ子供なのか。
確かめる間もなく、エレベーターは3階を通りすぎる。
3階の天井と4階の床で一瞬、視界が途切れて、
5階のエレベーターホールが見えはじめる。

いる。
やはり子供の兄弟が5階のエレベーターホールにもいるのだ。
しかもさっきよりもエレベーターに近い位置にいる。
ホールが薄暗い上に、下を向いていてその表情は見えない。
たたぼんやり立っているのだ。
まさか近づいてくるのか?
嫌な予感は6階を通過する時に現実になった。
5階よりも少しエレベーターに近づくように兄弟が立っている。
7階、8階、9階と子供たちは少しずつエレベーターに近づいてくる。

すでに学生はエレベーターの小窓から避けるように、エレベーターの奥へと後ずさりをしていた。
エレベーターの止まるのは14階。
それまでに消えてくれ!
だが、子供たちは確実にエレベーターに近づいてくる。
12階。
子供たちはもう扉の前に立っていた。
うつむいたまま。
13階。
悲鳴を上げた。
子供の兄弟が小窓にぴったりを顔をくっつけて中を覗き込んでいるのだ。
じっとこちらをその精気のない目が追いかけてくる。
エレベーターの上昇にあわせて。
学生は思わず気絶した。

気がつくとエレベーターは14階に止まっていて、倒れた彼の身体が挟まって自動扉が開閉していた。
それ以来、彼は夜遊びをしなくなった。
  


Posted by ドケット at 12:28Comments(0)怪奇 心霊

2008年03月21日

どっちがいい?

ホテルの部屋は綺麗で明るく、特に問題はなかったと言います。
二人は昼間のショッピングや観光の疲れで、夜は早く寝てしまったようです。
その晩夢を見ました。

黒人の大きな男が、その部屋で女性をアーミーナイフの様なもので何度も刺している夢。血が飛び散って、女はもう目を見開いたままぴくりとも動かないのにまだ刺し続ける男。

そして、自分が夢の中で、手足を縛られていることに気がついたそうです。
あ、と思ったら男がこちらを向き、近づいてきて刃物をぴたぴたと彼女の頬にあて、言ったそうです。

「首と腹と、どっちがいい?」

にやにやした顔…殺される!!と思ったとき。
ぞくりという寒気と共に夢から覚め、がばっと起きあがったそうです。
すると、ダブルベッドのとなりに居たダンナも、同じように起きあがっていたそうです。
彼女が何か言おうとすると、ダンナが先に言ったそうです。

「俺今、凄い恐い夢見たよ。男が女を殺していて、それで俺に“首と腹とどっちがいい?”って聞いてくるんだよ。」

詳しく聞くと、全く同じ夢を見ていたそうです。
気味悪くなった彼女たち夫婦はホテルを替えるよう旅行社に言ったそうですがシーズン中で無理とのこと。
その部屋に帰って眠るのが恐くて、夜通しショッピングセンターをうろつき、げっそりとして帰ってきました。
  


Posted by ドケット at 12:28Comments(0)怪奇 心霊

2008年03月20日

タクシーに乗せた患者

タクシー運転手の体験談
Kさんというタクシー運転手が遭遇した話です。

ある夜遅く、客を探して走っていると、手を上げている若い女の人が見えました。
「こんな夜遅くに一人で危ないな・・・」
と思いながら彼女を乗せると、Kさんは妙な事に気づきました。
彼女の着ている服は病院の患者が着ているようなもので、Kさんは気味が悪くなりましたが、その女性はぼそぼそと行き先を指示しました。
「そこを右へ・・・」
「そこを左へ・・・」
路地を進むにつれKさんは、さっきから同じ場所をぐるぐる回っていることに気づきました。
冷やかしだと思って腹が立ったKさんは、
「同じところばっかりじゃないか、降りてくれ!」
と怒鳴って、その女性を車から降ろしました。
憎らしげにKさんは、
「頭がおかしいんじゃないのか?!」
とつぶやくと、その瞬間にバックミラー越しに、物凄い形相をしたその女が四つん這いで車を追いかけてきました。それも信じられないスピードで。
恐ろしくなったKさんは必死に逃げましたが、後日その話を同僚にすると、ずっと前にその近辺にあった病院で火災があり、入院していた若い女性が焼け死んだ事を知らされました。

その女性は煙で前が見えないために四つん這いになって病院の廊下を何度もぐるぐると這って逃げるうちに亡くなったそうです。
  


Posted by ドケット at 13:25Comments(0)怪奇 心霊

2008年03月19日

禁煙活動家

その初老の男は、巨大な高層ビルの壁にもたれて、ぷかりぷかりと煙草を吸っていた。



「もし」



通りがかりの禁煙活動家が声を掛けた。



「失礼だが、あなたは煙草を吸うことに対して他人に迷惑をかけているという自覚はありますか?」



「いいや。ここなら誰にも迷惑をかけてない」



「では、このビルや敷地の持ち主に対してはどうです?」



「いいや。第一ここに灰皿が置いてあるだろう」



「あなたは一日何箱煙草を吸うのですか?」



「4箱だな」



「では、それを何年続けています?」



「30年だ」



「そうなると、4万箱以上ですね」



禁煙家は、にやりとした。



「もし、あなたが煙草を吸っていなければ、このビルは無理としても小さな小さなビルの頭金くらいにはなったかもしれませんね」



「ふーむ」



男は、また煙をぷかりと出した。



「ところであなたは煙草を吸わないのかね?」



「まさか」



禁煙家は胸をはって答えた。



「生まれてこの方、吸ったことはありませんな」



「ビルは持っているのかね?」



「まあ・・・ビルまではなかなか」



「ふうん」



男は煙草を消すと、ビルの入り口に向かって歩き出しながら言った。









「わたしはこのビルの持ち主なんだ」


  


Posted by ドケット at 12:39Comments(0)