2008年09月08日
マリエ
オッチャンは焦っていた。今日も仕事の接待で深夜になってしまった。
いつものT字路を曲がるとそこには古びた神社があった。ほろ酔い加減のオッチャンはには見慣れた風景だったがその日は何かが違っていた。
ぽーん、ぽーん・・・
一定の間隔で音が刻まれている。
不思議に思いながらもオッチャンは歩調をはやめたのだが、ふと神社に目をやると浴衣を着た小学生くらいの女の子がボールをついて遊んでいる。深夜の神社の境内で少女がたった一人でだ・・・
違和感を感じて目をこらすと、まだ昼間の熱気がのこっている深夜だというのに浴衣ではなく古い着物をきていたのだ。
余り深くかかわらない方がいい。オッチャンは薄ら寒いものが背筋を通り抜けるのを感じたのか感じていないのかそのまま神社の前を通り過ぎた。
ぽーん、ぽーん・・・
音がオッチャンの後ろをついてくる。
酒のせいで上がっていた体温は急速にさめて行き、いままでかいていた汗が冷や汗になるのがわかる
・・・後ろを振り返ると少女がついてきていた。うつむいてボール、いや、古風なマリをつきながら。
その少女の脚は前に進んでいるにもかかわらず全く動いていなかった。そのまま脚を動かさず、マリをついている手だけを動かしながらオッチャンに近づいてきたのだった。
死に物狂いではしる。走る。疾る。息が続かない身体にムチをうってはしる。しかし「その音」は確実に近づいてきている。
「その音」がおっちゃんの近くまで来たとき、オッチャンは振り向いてしまったのだ。
ぽーん、ぽーん・・・
すぐ背後に少女がいた。ソレはずーーとうつむいていたのだがゆっくりと顔を上げ、吸い込まれそうな漆黒のまなざしをオッチャンのつま先から膝、腰、胴・・・そのまま視線を上げながら首まできた時
オッチャンはまだ暗い明け方に道端にぶっ倒れて気絶していたところを発見された。あのまま眼があっていたらどうなっていたのかは誰にも判らない。
ひとりのバイク乗りが「マリエ」の話をきいていた。地元の峠でも名の知れた走り屋でした。CBR600という、とてつもなく速いバイクを操る彼は若すぎたのだ
下りの峠をバイクで攻め込むときの恐怖は並大抵のものではない。しかし、それでも速い彼は怖いもの知らずと呼ばれた。その彼が神社の前に居た
ぽーん、ぽーん・・・
軽快なエンジン音とともにこの世のものと思えない不思議な音もそこにあった
3秒もあれば時速120km/hを出すことのできるバイクに乗る彼は「ソレ」がバイクにはついてこれないとタカをくくっていた。アクセルを開ける。近所の家の窓ガラスが震えるような咆哮が上がる。クラッチを繋げる。古びたアスファルトでタイヤの表面をちぎりながら黒々とマークをつける
つぎの瞬間、意識ごと身体を置いて行きそうな強烈な加速で神社の前から疾走する。ヘルメット越しなのに「その音」は聞こえてきた。「その音」は確実に近づいてきたのだった
エンジンの調子が悪いわけではない。快調そのものだ。しかしやがて「その音」がすぐ背後まで迫ってきたのだった。
バックミラーには何も写っていない。バイクに伏せながら彼は後方を振り返ってしまった
そこには脚を全く動かさず髪を振り乱しながら、前傾姿勢になって必死にドリブルをしている少女の姿があった。
なにを祀っているっているかはよくわからない道祖神の横を通り過ぎたところで少女の速度が落ちた。肩で息をしながらうつむいたままマリをついていたがその姿のままゆっくりと夜の闇に溶けていったそうな・・・・
いつものT字路を曲がるとそこには古びた神社があった。ほろ酔い加減のオッチャンはには見慣れた風景だったがその日は何かが違っていた。
ぽーん、ぽーん・・・
一定の間隔で音が刻まれている。
不思議に思いながらもオッチャンは歩調をはやめたのだが、ふと神社に目をやると浴衣を着た小学生くらいの女の子がボールをついて遊んでいる。深夜の神社の境内で少女がたった一人でだ・・・
違和感を感じて目をこらすと、まだ昼間の熱気がのこっている深夜だというのに浴衣ではなく古い着物をきていたのだ。
余り深くかかわらない方がいい。オッチャンは薄ら寒いものが背筋を通り抜けるのを感じたのか感じていないのかそのまま神社の前を通り過ぎた。
ぽーん、ぽーん・・・
音がオッチャンの後ろをついてくる。
酒のせいで上がっていた体温は急速にさめて行き、いままでかいていた汗が冷や汗になるのがわかる
・・・後ろを振り返ると少女がついてきていた。うつむいてボール、いや、古風なマリをつきながら。
その少女の脚は前に進んでいるにもかかわらず全く動いていなかった。そのまま脚を動かさず、マリをついている手だけを動かしながらオッチャンに近づいてきたのだった。
死に物狂いではしる。走る。疾る。息が続かない身体にムチをうってはしる。しかし「その音」は確実に近づいてきている。
「その音」がおっちゃんの近くまで来たとき、オッチャンは振り向いてしまったのだ。
ぽーん、ぽーん・・・
すぐ背後に少女がいた。ソレはずーーとうつむいていたのだがゆっくりと顔を上げ、吸い込まれそうな漆黒のまなざしをオッチャンのつま先から膝、腰、胴・・・そのまま視線を上げながら首まできた時
オッチャンはまだ暗い明け方に道端にぶっ倒れて気絶していたところを発見された。あのまま眼があっていたらどうなっていたのかは誰にも判らない。
ひとりのバイク乗りが「マリエ」の話をきいていた。地元の峠でも名の知れた走り屋でした。CBR600という、とてつもなく速いバイクを操る彼は若すぎたのだ
下りの峠をバイクで攻め込むときの恐怖は並大抵のものではない。しかし、それでも速い彼は怖いもの知らずと呼ばれた。その彼が神社の前に居た
ぽーん、ぽーん・・・
軽快なエンジン音とともにこの世のものと思えない不思議な音もそこにあった
3秒もあれば時速120km/hを出すことのできるバイクに乗る彼は「ソレ」がバイクにはついてこれないとタカをくくっていた。アクセルを開ける。近所の家の窓ガラスが震えるような咆哮が上がる。クラッチを繋げる。古びたアスファルトでタイヤの表面をちぎりながら黒々とマークをつける
つぎの瞬間、意識ごと身体を置いて行きそうな強烈な加速で神社の前から疾走する。ヘルメット越しなのに「その音」は聞こえてきた。「その音」は確実に近づいてきたのだった
エンジンの調子が悪いわけではない。快調そのものだ。しかしやがて「その音」がすぐ背後まで迫ってきたのだった。
バックミラーには何も写っていない。バイクに伏せながら彼は後方を振り返ってしまった
そこには脚を全く動かさず髪を振り乱しながら、前傾姿勢になって必死にドリブルをしている少女の姿があった。
なにを祀っているっているかはよくわからない道祖神の横を通り過ぎたところで少女の速度が落ちた。肩で息をしながらうつむいたままマリをついていたがその姿のままゆっくりと夜の闇に溶けていったそうな・・・・
2008年09月04日
豹変
Uの高校に京大出身だけど気のよわそうな新人のH先生という英語教師が四月から赴任してきた。
正直最初は声小さいし文字も下手くそで大丈夫かよ…って思ってた。
でもUはその人のことを尊敬している。
その学校にはリスニング機器とかの色々充実してる特別教室が二つあるんだが、そのうち一つがいわくつきの教室で変なものを見たって体験談が絶えなくて皆そこで授業を受けるのを嫌がっていた。
ところがあるとき、うちのクラスの授業がそこになってしまった。
H先生もため息をつきながら
「今日は特別教室②です…」
と悲しそうに言っていた。
授業が始まってしばらくしてから窓の外に人がいたとか言い出す奴が現れて騒然となった。
リスニングCDからも変な声が聴こえ出して授業どころじゃなくなった。
それから突然壁をバンバン叩くような音が聞こえてみんなが悲鳴をあげると、突如H先生が
「うあぁぁぁ!コラァァァァァァァァァァァァァァ!授業中!!」
と怒鳴った。
その瞬間すべての異変が納まり、あれから一週間何も起きていない。
優しい先生が急に怒るとなんか怖いよね。幽霊も同じなんだな。
正直最初は声小さいし文字も下手くそで大丈夫かよ…って思ってた。
でもUはその人のことを尊敬している。
その学校にはリスニング機器とかの色々充実してる特別教室が二つあるんだが、そのうち一つがいわくつきの教室で変なものを見たって体験談が絶えなくて皆そこで授業を受けるのを嫌がっていた。
ところがあるとき、うちのクラスの授業がそこになってしまった。
H先生もため息をつきながら
「今日は特別教室②です…」
と悲しそうに言っていた。
授業が始まってしばらくしてから窓の外に人がいたとか言い出す奴が現れて騒然となった。
リスニングCDからも変な声が聴こえ出して授業どころじゃなくなった。
それから突然壁をバンバン叩くような音が聞こえてみんなが悲鳴をあげると、突如H先生が
「うあぁぁぁ!コラァァァァァァァァァァァァァァ!授業中!!」
と怒鳴った。
その瞬間すべての異変が納まり、あれから一週間何も起きていない。
優しい先生が急に怒るとなんか怖いよね。幽霊も同じなんだな。
2008年08月31日
無限地獄
Bが高校生だった頃、住んでたマンションのエレベータには幽霊が出るという噂が流れたそうです。
なぜそんな噂が流れたのかというと、あまりにも霊の目撃者や怪奇現象を体験した人が多過ぎたから。
マンションの住人はみなそれぞれ恐ろしい体験をしていたのですが、最初は気のせいだと他人に話すのも気が引けると各個人で口を噤んでいたのですが、ひとたび世間話が始まると
「あなたもですか?」
「わたしもです」
といったように多くの住人が同じような体験をしていることを打明け始めたのです。
突然エレベータが止まったかと思うと、エレベーターの天井になにかが落ちる音が聞こえたり、電気が物凄い速さで点滅を繰り返したり、中にはドアが開いた瞬間に自分以外だれもいない中から誰かが勢い良く出ていったり、とりあえず尋常なエレベーターではなく、しだいに利用する住人も減っていき、多くの住人は階段を利用するようになりました。
しかし、心霊写真など糞くらえだったBは自分の家が7階にあったこともあってエレベーターを利用していました。
そんな彼にもついにとんでもない目に会う日がやってきたのです。
いつものように部活動を終え帰宅しようとエレベーターに乗りこんだB、心霊現象の云々などという戯言はとっくに頭の隅から消え去っていました。そんな中エレベーターのドアは閉まり友人を乗せて7階を目指します。
何をするでもなくぼーっとつっ立っていた彼の視界に異様なものが映りました。
ちょうど目線の先に何かが垂れ下がっているのです。
良く見るとそれは長い髪の毛で、目で辿っていくとそれはどうやら天井の換気扇から垂れ下がっていました。
さすがにこれには平常心を失ってひきつってしまった彼をさらなる恐怖が襲います。
天井から女の死体がまるで生き物のように這い出してきて次の瞬間にはBの目の前に顔を突き出しました。
その顔は歪んでいて眼球は無く顎が捻れてひん曲がっていましたが、口元は嬉しそうに笑っていたそうです。
彼は恐怖のあまり凍りついて動けなくなりました。そうしている間も女はエレベーター内の壁を物凄い勢いで這いずり回っていたそうです。
エレベーターが7階についてドアが開くと、それと同時にその女は勢いよく外に飛び出しそのまま回廊の手すりを乗り越えてそのまま落ちていくように消えてしまいました。
友Bは後日、女は飛び降り自殺を、建物が無くならない限り永遠に繰り返すのだとということを悟ったようです。
なぜそんな噂が流れたのかというと、あまりにも霊の目撃者や怪奇現象を体験した人が多過ぎたから。
マンションの住人はみなそれぞれ恐ろしい体験をしていたのですが、最初は気のせいだと他人に話すのも気が引けると各個人で口を噤んでいたのですが、ひとたび世間話が始まると
「あなたもですか?」
「わたしもです」
といったように多くの住人が同じような体験をしていることを打明け始めたのです。
突然エレベータが止まったかと思うと、エレベーターの天井になにかが落ちる音が聞こえたり、電気が物凄い速さで点滅を繰り返したり、中にはドアが開いた瞬間に自分以外だれもいない中から誰かが勢い良く出ていったり、とりあえず尋常なエレベーターではなく、しだいに利用する住人も減っていき、多くの住人は階段を利用するようになりました。
しかし、心霊写真など糞くらえだったBは自分の家が7階にあったこともあってエレベーターを利用していました。
そんな彼にもついにとんでもない目に会う日がやってきたのです。
いつものように部活動を終え帰宅しようとエレベーターに乗りこんだB、心霊現象の云々などという戯言はとっくに頭の隅から消え去っていました。そんな中エレベーターのドアは閉まり友人を乗せて7階を目指します。
何をするでもなくぼーっとつっ立っていた彼の視界に異様なものが映りました。
ちょうど目線の先に何かが垂れ下がっているのです。
良く見るとそれは長い髪の毛で、目で辿っていくとそれはどうやら天井の換気扇から垂れ下がっていました。
さすがにこれには平常心を失ってひきつってしまった彼をさらなる恐怖が襲います。
天井から女の死体がまるで生き物のように這い出してきて次の瞬間にはBの目の前に顔を突き出しました。
その顔は歪んでいて眼球は無く顎が捻れてひん曲がっていましたが、口元は嬉しそうに笑っていたそうです。
彼は恐怖のあまり凍りついて動けなくなりました。そうしている間も女はエレベーター内の壁を物凄い勢いで這いずり回っていたそうです。
エレベーターが7階についてドアが開くと、それと同時にその女は勢いよく外に飛び出しそのまま回廊の手すりを乗り越えてそのまま落ちていくように消えてしまいました。
友Bは後日、女は飛び降り自殺を、建物が無くならない限り永遠に繰り返すのだとということを悟ったようです。
2008年08月25日
謎のおばさん
かなり前の話
その時Tは結婚したての20代後半で丁度妻が今日か、明日には子供が生まれる状態だった
いつも朝は会社に行くために北千住発日比谷線に乗るのが習慣だった
忘れもしない3月20日その日もいつもと変わりなく北千住発日比谷線を乗ろうとした。しかし乗る寸前でTの右手がすごい力で引っ張られた
よく見ると60歳ぐらいの知らないおばさんだった
「何するんですか、電車に乗れないじゃないですか」
とおばさんの手をはずそうとするもどんだけ力入れてもはずれない
おばさんは無口だ。
結局、ドアは閉まってしまい電車は出発してしまった
Tはめちゃくちゃムカついて
「何するんだクソババア、お前のせいで乗れなかっただろ」
と大声で怒鳴った。するといままで無口だったおばさんが・・
「あの電車に乗ってはいけない、子供の顔を見たいんじゃろ?」
と口走り手をはずしたと思いきやそのまま人ごみの中に消えて言った
Tは、おかしい人だなと思ったが一つふに落ちないことがあるのに気がついた。
なんで、あのおばさんTの子供が近々生まれること知ってたんだ?
その後、急に気分が悪くなり頭痛も酷かったので会社にTELして休ませてもらった。
家に戻ってから夕方ごろまで寝ていた
そして起きてTVを付けたらびっくりした
地下鉄に●●●がまかれたというニュースで、Tが乗ろうとしてた北千住発日比谷線のその対処になっていた
もし、あのとき乗っていたらと思うとぞっとした
その出来事を妻に話したが信じてもらえなかった
Tの夢を見たのだと自分で思い忘れようとした
その夜に赤ちゃんは生まれた
でも、助けてくれたおばさんに礼が言いたい気持ちはあったので、また会えないかと毎日駅内を見渡すようにした
しかし、今現在も会えていない状態である
あのおばさんは何者だったんだろ?
その時Tは結婚したての20代後半で丁度妻が今日か、明日には子供が生まれる状態だった
いつも朝は会社に行くために北千住発日比谷線に乗るのが習慣だった
忘れもしない3月20日その日もいつもと変わりなく北千住発日比谷線を乗ろうとした。しかし乗る寸前でTの右手がすごい力で引っ張られた
よく見ると60歳ぐらいの知らないおばさんだった
「何するんですか、電車に乗れないじゃないですか」
とおばさんの手をはずそうとするもどんだけ力入れてもはずれない
おばさんは無口だ。
結局、ドアは閉まってしまい電車は出発してしまった
Tはめちゃくちゃムカついて
「何するんだクソババア、お前のせいで乗れなかっただろ」
と大声で怒鳴った。するといままで無口だったおばさんが・・
「あの電車に乗ってはいけない、子供の顔を見たいんじゃろ?」
と口走り手をはずしたと思いきやそのまま人ごみの中に消えて言った
Tは、おかしい人だなと思ったが一つふに落ちないことがあるのに気がついた。
なんで、あのおばさんTの子供が近々生まれること知ってたんだ?
その後、急に気分が悪くなり頭痛も酷かったので会社にTELして休ませてもらった。
家に戻ってから夕方ごろまで寝ていた
そして起きてTVを付けたらびっくりした
地下鉄に●●●がまかれたというニュースで、Tが乗ろうとしてた北千住発日比谷線のその対処になっていた
もし、あのとき乗っていたらと思うとぞっとした
その出来事を妻に話したが信じてもらえなかった
Tの夢を見たのだと自分で思い忘れようとした
その夜に赤ちゃんは生まれた
でも、助けてくれたおばさんに礼が言いたい気持ちはあったので、また会えないかと毎日駅内を見渡すようにした
しかし、今現在も会えていない状態である
あのおばさんは何者だったんだろ?
2008年08月21日
生まれ変わり
子供が欲しくてもなかなか出来ずにいた夫婦に、念願の男の子が生まれた。その夫婦は当然のように子供を溺愛し大切に育てていた。しかし子供が6才になった時、海の事故で子供が溺死してしまったそうです。
その夫婦は、『この子が生れ変って再びこの世に生を受けたら自分たちの元に来て欲しい』との願いを込めて、子供の亡骸の足の裏に名前・住所・電話番号を書いて、送ったそうです。
そして数年後、夫婦のもとに一本の電話が・・・その電話は、数年前に亡くした子供が生れ変ったことを知らせるものだったそうです。
電話の主は、他県の人でまったく面識のない人でその人の話では、数年前に生まれた子供の足の裏に生まれつきアザがあり成長とともにアザが人の書いた文字の様に見え、怖くなって霊能者に相談したところ住所と電話番号が書いてあることが判明し、連絡してきたそうです。
話をしてくれたお坊さんの友人の檀家の方で、実話だと言っていました。今でも両家は、交流があるそうです。
その夫婦は、『この子が生れ変って再びこの世に生を受けたら自分たちの元に来て欲しい』との願いを込めて、子供の亡骸の足の裏に名前・住所・電話番号を書いて、送ったそうです。
そして数年後、夫婦のもとに一本の電話が・・・その電話は、数年前に亡くした子供が生れ変ったことを知らせるものだったそうです。
電話の主は、他県の人でまったく面識のない人でその人の話では、数年前に生まれた子供の足の裏に生まれつきアザがあり成長とともにアザが人の書いた文字の様に見え、怖くなって霊能者に相談したところ住所と電話番号が書いてあることが判明し、連絡してきたそうです。
話をしてくれたお坊さんの友人の檀家の方で、実話だと言っていました。今でも両家は、交流があるそうです。
2008年08月17日
人口よりも
人口よりも羊などの家畜の数の方が多い国があるが、日本においても地域的にはそういったところがある。
そして、それは家畜だけの話ではない。
ある女性が農家の男性と結婚し、東京から過疎化の進んだ農村に嫁ぐこととなった。
その農村は市街地からも離れた山間部に位置しており、買い物できる場所も少なく娯楽施設は何もない。カルチャーショックを受けた彼女だったが、もう一つとても驚くことがあった。
彼女は所謂みえる人で、普通に暮らし中で霊が見える
ことが度々ある。嫁いだ農村でもやはり見えるのだが、その数が半端ではない。
外に出れば生きてる人よりも霊に会う方が多く、その村においては人口よりも霊の数のほうが遥かに多いという。
その方の母方の家系が霊感が強く、母も同様に見える人なのだが、村に遊びに来ると霊の数の多さに驚いてしまう。
「あの村は何かがおかしい・・・・・」と母子で口をそろえて言うのだが、村にはこれといった因縁話などは無いので何故沢山居るのか不思議だという。
そして、それは家畜だけの話ではない。
ある女性が農家の男性と結婚し、東京から過疎化の進んだ農村に嫁ぐこととなった。
その農村は市街地からも離れた山間部に位置しており、買い物できる場所も少なく娯楽施設は何もない。カルチャーショックを受けた彼女だったが、もう一つとても驚くことがあった。
彼女は所謂みえる人で、普通に暮らし中で霊が見える
ことが度々ある。嫁いだ農村でもやはり見えるのだが、その数が半端ではない。
外に出れば生きてる人よりも霊に会う方が多く、その村においては人口よりも霊の数のほうが遥かに多いという。
その方の母方の家系が霊感が強く、母も同様に見える人なのだが、村に遊びに来ると霊の数の多さに驚いてしまう。
「あの村は何かがおかしい・・・・・」と母子で口をそろえて言うのだが、村にはこれといった因縁話などは無いので何故沢山居るのか不思議だという。
2008年08月15日
旨いトンカツ屋
ある青年が、K県に行った時のこと。
空腹になったので、一軒のトンカツ屋に入った。
夫婦者でやっているらしい、小さく古びた店だった。
奥の座敷は住まいになっているようで、子供がテレビを見ている姿がチラリと見える。
夫も妻も、無愛想で心持顔色が悪い。他に客はいなかった。
しかしここのトンカツ、食ってみるとものすごく旨い。
あっという間平らげ、青年は満足した。
会計を済ませ、帰り際。店主が『来年も、またどうぞ』と。
変わった挨拶もあるものだ、と青年は思ったが、トンカツは本当に旨かったので、また機会があったら是非立ち寄ろう、と思い、店を後にした。
それから一年…再びK県に赴いた青年は、あのトンカツ屋に行ってみることにした。
しかし、探せども探せども店は見つからない。
おかしい…住所は合ってるし、近隣の風景はそのままだし。
まさかこの一年で潰れた…とか?いやあんなに旨い店なのに。
仕方がないので、住民に聞くことにした。
するとあの老人が、「ああ、あの店ね。あそこは11年前に火事で全焼してね。家族3人だったけど、皆焼け死んでしまって…」
そんな…青年があの店に入ったのは去年のことだ。
戸惑う青年をよそに、老人は続けた。
「毎年、火事で店が全焼した日、つまり家族の命日にだけ、その店が開店する…って話がある。入った客も何人かいるようだが…。あんた、去年入ったの?」
『来年も、またどうぞ』帰り際の店主のあの変わった挨拶。
あれはつまり、来年の命日にもまた店に来いと、そういうことだったのだろうか…。
恐慌をきたしながらも青年は、家族の命日だけは確認した。
案の定、去年青年が店に入った、その日だった…。
……その話を青年から聞いた友人は、「そんなバカなことあるかよ。お前ホントにトンカツ食ったの?」と。
青年は答えた。
「本当に食った!あんな旨いトンカツ初めてだったし、それに子供が奥の部屋で見てたテレビ番組、ルパン三世の曲だってことも憶えてる」
しかし青年は、しばらく考え込んでから呟いた。
「そう言えば、子供の首が無かった気がする…」
空腹になったので、一軒のトンカツ屋に入った。
夫婦者でやっているらしい、小さく古びた店だった。
奥の座敷は住まいになっているようで、子供がテレビを見ている姿がチラリと見える。
夫も妻も、無愛想で心持顔色が悪い。他に客はいなかった。
しかしここのトンカツ、食ってみるとものすごく旨い。
あっという間平らげ、青年は満足した。
会計を済ませ、帰り際。店主が『来年も、またどうぞ』と。
変わった挨拶もあるものだ、と青年は思ったが、トンカツは本当に旨かったので、また機会があったら是非立ち寄ろう、と思い、店を後にした。
それから一年…再びK県に赴いた青年は、あのトンカツ屋に行ってみることにした。
しかし、探せども探せども店は見つからない。
おかしい…住所は合ってるし、近隣の風景はそのままだし。
まさかこの一年で潰れた…とか?いやあんなに旨い店なのに。
仕方がないので、住民に聞くことにした。
するとあの老人が、「ああ、あの店ね。あそこは11年前に火事で全焼してね。家族3人だったけど、皆焼け死んでしまって…」
そんな…青年があの店に入ったのは去年のことだ。
戸惑う青年をよそに、老人は続けた。
「毎年、火事で店が全焼した日、つまり家族の命日にだけ、その店が開店する…って話がある。入った客も何人かいるようだが…。あんた、去年入ったの?」
『来年も、またどうぞ』帰り際の店主のあの変わった挨拶。
あれはつまり、来年の命日にもまた店に来いと、そういうことだったのだろうか…。
恐慌をきたしながらも青年は、家族の命日だけは確認した。
案の定、去年青年が店に入った、その日だった…。
……その話を青年から聞いた友人は、「そんなバカなことあるかよ。お前ホントにトンカツ食ったの?」と。
青年は答えた。
「本当に食った!あんな旨いトンカツ初めてだったし、それに子供が奥の部屋で見てたテレビ番組、ルパン三世の曲だってことも憶えてる」
しかし青年は、しばらく考え込んでから呟いた。
「そう言えば、子供の首が無かった気がする…」