2008年03月10日
教会の鐘
ヨーロッパのある村に男が訪れたのでした。
宿屋の主人の話によれば夜になったら決してカーテンを開けてはならないと言います。
男はなぜ?と聞き返すと主人は口を濁して部屋を出て行ったのでした。
それから男が村人から聞いた話を断片的に繋ぎあわせると悲しい物語があったのでした。
十年くらい前に、村でのけ者にされている母と娘がいました。
ある日、娘は村人の馬車に轢かれてしまいます。
だけど、馬車はそのまま娘を見捨てて逃げたのでした。
娘は助けを求めたのですが村人は誰も助けてくれません。
そこで、娘は血まみれのまま教会まで這って行きます…娘を庇ってくれる神父を頼っての事でした。
しかし神父はその時、隣村に行っていたのです。
それを知らない娘は必死に教会の鐘を鳴らして誰かの助けを求めたのでした。
しかし、いくら鳴らし続けても村人は誰も娘を助けず…隣村に出かけていた教会の神父が帰って来た時には娘はすでに亡くなっていたのでした。
それからしばらくたった頃から…
教会の鐘を鳴らすと、夜中に必ず娘の幽霊が出てくるようになりました。
娘の幽霊は窓の外から部屋の中を伺くのです。
そして、なにより…その娘の幽霊を見た村人は必ず次の日には死んでしまうのでした。
そこで、村人は夜中に窓の外を決して見ないように常にカーテンを閉め、その上、教会の鐘の紐を切り、鐘を鳴らせないようにしたのでした。
ところが!男が宿に泊まった夜…
鳴らせないはずの教会の鐘が鳴ったのでした…
そして次の日…偶然に娘の幽霊を見た村人が死んでしまいます。
村人が恐怖におののくまま夜を迎えると、やはり鳴らせないはずの教会の鐘が鳴ります。
そして次の日には…やはり娘の幽霊を見た村人が死んでしまいます…
その夜、誰も怖がって近づかない教会へ幽霊を信じない男はその夜、教会へ忍び込みます。
そして見たものは
教会の塔の上で鐘を鳴らそうとしていた神父の姿でした。
宿屋の主人の話によれば夜になったら決してカーテンを開けてはならないと言います。
男はなぜ?と聞き返すと主人は口を濁して部屋を出て行ったのでした。
それから男が村人から聞いた話を断片的に繋ぎあわせると悲しい物語があったのでした。
十年くらい前に、村でのけ者にされている母と娘がいました。
ある日、娘は村人の馬車に轢かれてしまいます。
だけど、馬車はそのまま娘を見捨てて逃げたのでした。
娘は助けを求めたのですが村人は誰も助けてくれません。
そこで、娘は血まみれのまま教会まで這って行きます…娘を庇ってくれる神父を頼っての事でした。
しかし神父はその時、隣村に行っていたのです。
それを知らない娘は必死に教会の鐘を鳴らして誰かの助けを求めたのでした。
しかし、いくら鳴らし続けても村人は誰も娘を助けず…隣村に出かけていた教会の神父が帰って来た時には娘はすでに亡くなっていたのでした。
それからしばらくたった頃から…
教会の鐘を鳴らすと、夜中に必ず娘の幽霊が出てくるようになりました。
娘の幽霊は窓の外から部屋の中を伺くのです。
そして、なにより…その娘の幽霊を見た村人は必ず次の日には死んでしまうのでした。
そこで、村人は夜中に窓の外を決して見ないように常にカーテンを閉め、その上、教会の鐘の紐を切り、鐘を鳴らせないようにしたのでした。
ところが!男が宿に泊まった夜…
鳴らせないはずの教会の鐘が鳴ったのでした…
そして次の日…偶然に娘の幽霊を見た村人が死んでしまいます。
村人が恐怖におののくまま夜を迎えると、やはり鳴らせないはずの教会の鐘が鳴ります。
そして次の日には…やはり娘の幽霊を見た村人が死んでしまいます…
その夜、誰も怖がって近づかない教会へ幽霊を信じない男はその夜、教会へ忍び込みます。
そして見たものは
教会の塔の上で鐘を鳴らそうとしていた神父の姿でした。
2008年03月09日
写真の中
ある少年が高校に入学しました。彼はカメラが趣味だったので、入学してすぐに写真部に入部しました。
その写真部には何人かの先輩がおり、活動も活発でしたが、なぜか3年生の数は極端に少なく、1,2年生を中心としたクラブでした。
そこは県下でも有数の進学校だったため、きっと大学受験のために早く引退するのだろうと、彼は何となく思っていました。
先輩たちは皆優しく、また親切に指導してくれたので、彼はめきめきと上達していきました。
特に懇意にしてくれたのはA先輩で、よく一緒に撮影に行っては、少年を指導し、色々と面倒を見てくれたので、兄弟のいない少年はA先輩を実の兄のように慕っていました。
ある時、A先輩は地元のフォトコンテストに応募し、その作品が優秀賞に選ばれました。
少年はそれを自分のことのように喜び、また自慢に思いました。
A先輩もとても喜んでいました。
でもそれからしばらくすると、A先輩はなんとなくクラブを休みがちになり、ある時からぱったりと来なくなってしまいました。
おかしいなと思っていた頃、A先輩がしばらくぶりに部室に顔を出しました。
手には退部届をもっていました。
少年はたまらない気持ちになり、A先輩にまた一緒に撮影に行こうと言いました。
でもA先輩は悲しそうな目で少年を見て、
「そのうちおまえにもわかるよ。」
と言い残して、部室を後にしました。
少年はきっとA先輩は写真で結果を残せたので、早めに受験勉強を始めたのだろうと思いました。
A先輩がいなくなったあとも、少年は毎日写真を撮り続け、彼はさらに上達していきました。
1年が過ぎた頃には、彼も色々なコンテストで入賞するようになっていました。
ある時、少年は暗室で作業をしていました。
それはコンテスト用に応募する、モデルを使ったポートレート写真でした。
そのモデルの背景に窓があり、そこに3歳ぐらいの女の子が写っていました。
女の子は黄色い傘をさしていました。
「こんな目立つ傘が写ってると写真が台無しだあ」
と思い、彼はその写真をゴミ箱に捨てました。
次に少年は、交差点の写真を撮りました。人や車でごった返す都会の交差点。
暗室でその写真を現像していると、彼はビルの間に開く、黄色い傘が目にとまりました。
雨が降っているわけでもないのに一つだけ開いた傘は、人混みに中でとても目立ちました。
次に彼は、風景写真を撮りました。手前に湖があり、その奥に白雪を背負った山々が見えています。
暗室の定着液に浮かぶその写真の中で、彼は湖にボートが浮かんでいるのを見つけました。
小さなボートなので、撮る時に気がつかなかったようです。
ボートの上には、あの黄色い傘をさした少女が、こちらを向いて座っていました。
少年は何かぞっとするものを感じ、急いで他の写真を現像しました。
街角の猫、オートバイ、公園の桜、夏の砂浜。
彼が撮ったすべての写真の片隅に、必ず、その少女は写っていました。黄色い傘をさして。
少年はもしやと思い、A先輩が撮った最後のアルバムを開きました。
思った通り、そこには、あの少女が黄色い傘をさして写っていました。
今とまったく変わらない姿で。こちらを向いて。
そして彼は、先輩たちが上達したとたんにクラブを辞めていく、本当の理由を悟ったのでした。
その写真部には何人かの先輩がおり、活動も活発でしたが、なぜか3年生の数は極端に少なく、1,2年生を中心としたクラブでした。
そこは県下でも有数の進学校だったため、きっと大学受験のために早く引退するのだろうと、彼は何となく思っていました。
先輩たちは皆優しく、また親切に指導してくれたので、彼はめきめきと上達していきました。
特に懇意にしてくれたのはA先輩で、よく一緒に撮影に行っては、少年を指導し、色々と面倒を見てくれたので、兄弟のいない少年はA先輩を実の兄のように慕っていました。
ある時、A先輩は地元のフォトコンテストに応募し、その作品が優秀賞に選ばれました。
少年はそれを自分のことのように喜び、また自慢に思いました。
A先輩もとても喜んでいました。
でもそれからしばらくすると、A先輩はなんとなくクラブを休みがちになり、ある時からぱったりと来なくなってしまいました。
おかしいなと思っていた頃、A先輩がしばらくぶりに部室に顔を出しました。
手には退部届をもっていました。
少年はたまらない気持ちになり、A先輩にまた一緒に撮影に行こうと言いました。
でもA先輩は悲しそうな目で少年を見て、
「そのうちおまえにもわかるよ。」
と言い残して、部室を後にしました。
少年はきっとA先輩は写真で結果を残せたので、早めに受験勉強を始めたのだろうと思いました。
A先輩がいなくなったあとも、少年は毎日写真を撮り続け、彼はさらに上達していきました。
1年が過ぎた頃には、彼も色々なコンテストで入賞するようになっていました。
ある時、少年は暗室で作業をしていました。
それはコンテスト用に応募する、モデルを使ったポートレート写真でした。
そのモデルの背景に窓があり、そこに3歳ぐらいの女の子が写っていました。
女の子は黄色い傘をさしていました。
「こんな目立つ傘が写ってると写真が台無しだあ」
と思い、彼はその写真をゴミ箱に捨てました。
次に少年は、交差点の写真を撮りました。人や車でごった返す都会の交差点。
暗室でその写真を現像していると、彼はビルの間に開く、黄色い傘が目にとまりました。
雨が降っているわけでもないのに一つだけ開いた傘は、人混みに中でとても目立ちました。
次に彼は、風景写真を撮りました。手前に湖があり、その奥に白雪を背負った山々が見えています。
暗室の定着液に浮かぶその写真の中で、彼は湖にボートが浮かんでいるのを見つけました。
小さなボートなので、撮る時に気がつかなかったようです。
ボートの上には、あの黄色い傘をさした少女が、こちらを向いて座っていました。
少年は何かぞっとするものを感じ、急いで他の写真を現像しました。
街角の猫、オートバイ、公園の桜、夏の砂浜。
彼が撮ったすべての写真の片隅に、必ず、その少女は写っていました。黄色い傘をさして。
少年はもしやと思い、A先輩が撮った最後のアルバムを開きました。
思った通り、そこには、あの少女が黄色い傘をさして写っていました。
今とまったく変わらない姿で。こちらを向いて。
そして彼は、先輩たちが上達したとたんにクラブを辞めていく、本当の理由を悟ったのでした。
2008年03月08日
コピー機
ある学校で年配の先生があまり使われていないコピー室で大量のプリントのコピーをしていた。あまりに量が多くその先生は学校に最後まで残ってしまった。
そんなとき、先生は持病の心臓発作で意識を失いコピー機にたおれこんでしまった。冬の寒い日で次の日の朝たまたま掃除用具を探しにきた生徒に発見されすぐ救急車が呼ばれたがなくなってしまっていた。
そのコピー室自体、あまり使われない旧校舎にあり、しばらく閉鎖状態になっていたが、生徒会の書類を作成するためひとりの生徒がそのコピー機を使った。
電源をいれ、印刷の原本の準備をし始めたときスタートボタンを押してしまった。するとその先生が指定した枚数だけ先生の死に顔が印刷され始めたのだった。
そんなとき、先生は持病の心臓発作で意識を失いコピー機にたおれこんでしまった。冬の寒い日で次の日の朝たまたま掃除用具を探しにきた生徒に発見されすぐ救急車が呼ばれたがなくなってしまっていた。
そのコピー室自体、あまり使われない旧校舎にあり、しばらく閉鎖状態になっていたが、生徒会の書類を作成するためひとりの生徒がそのコピー機を使った。
電源をいれ、印刷の原本の準備をし始めたときスタートボタンを押してしまった。するとその先生が指定した枚数だけ先生の死に顔が印刷され始めたのだった。
2008年03月05日
2人の会話
ある朝、仮に洋子とします。
洋子はラジカセの留守録昨日をセットした。
夕方FMで放送される番組を留守中に録っておこうと思ったのだ。
その夜、彼女はアパートに帰ってきてから早速テープを聞こうと巻き戻して再生した。ところが肝心の番組が録れてない。
原因はすぐ分かった。ファンクションスイッチをFMチューナーでなく外部録音にしたまま予約をしていたのだ。人の居ないアパートをずっと録音し続けていたのだ。
がっかりしてスイッチを切ろうとしたとき洋子はスピーカーから聞こえる妙な声に気付いて停止ボタンから指を離した。
それはか細い女の子の声のように聞こえた。
留守の部屋に声なんかするわけない。
不思議に思いながら聞いてみると、どうやら声はふたつ。どちらも小声だがやっぱり幼い少女のような感じがする。
聞き取りにくいのだが、こんな会話だったそうだ。
……もっときれいにすればいいのにね。
……本当よね。きれいにすればいいのにね。
彼女は最初それがなんのことだか分からなかったそうだ。
じっと耳をそばだてて聞き入ってると会話は更に続いた。
……ずっとこのままなのかしらね。
……このままじゃ嫌よね。
……もっときれいにすればいいのにね。
……本当よね。
彼女は自分の顔から徐々に血の気が引いていくのを感じた。
ゆっくりと後ろを振り返る。
部屋の隅、かべにつけるように大きな洋服ダンスが置いてある。
その上に何年か前に友達から貰った2体の少女人形がある。
タンスの縁から両足を出すように座り、人形はお互いのカオを向き合っていた。
長い時間放置されていたせいかふたつとも埃まみれだった。
煤けたようなカオをしたままそれらは互いに見つめ合っていたそうだ。
洋子はラジカセの留守録昨日をセットした。
夕方FMで放送される番組を留守中に録っておこうと思ったのだ。
その夜、彼女はアパートに帰ってきてから早速テープを聞こうと巻き戻して再生した。ところが肝心の番組が録れてない。
原因はすぐ分かった。ファンクションスイッチをFMチューナーでなく外部録音にしたまま予約をしていたのだ。人の居ないアパートをずっと録音し続けていたのだ。
がっかりしてスイッチを切ろうとしたとき洋子はスピーカーから聞こえる妙な声に気付いて停止ボタンから指を離した。
それはか細い女の子の声のように聞こえた。
留守の部屋に声なんかするわけない。
不思議に思いながら聞いてみると、どうやら声はふたつ。どちらも小声だがやっぱり幼い少女のような感じがする。
聞き取りにくいのだが、こんな会話だったそうだ。
……もっときれいにすればいいのにね。
……本当よね。きれいにすればいいのにね。
彼女は最初それがなんのことだか分からなかったそうだ。
じっと耳をそばだてて聞き入ってると会話は更に続いた。
……ずっとこのままなのかしらね。
……このままじゃ嫌よね。
……もっときれいにすればいいのにね。
……本当よね。
彼女は自分の顔から徐々に血の気が引いていくのを感じた。
ゆっくりと後ろを振り返る。
部屋の隅、かべにつけるように大きな洋服ダンスが置いてある。
その上に何年か前に友達から貰った2体の少女人形がある。
タンスの縁から両足を出すように座り、人形はお互いのカオを向き合っていた。
長い時間放置されていたせいかふたつとも埃まみれだった。
煤けたようなカオをしたままそれらは互いに見つめ合っていたそうだ。
2008年03月04日
にんじん
あるところにA君がいた。
A君は8歳の小学3年生だった。
A君は人参が大嫌いで食べたら吐く程嫌いだった。
給食で出たときも周りからも責められ無理をして食べて吐いてしまった。
そのことがキッカケで変なレッテルを貼られたり、いじめられたりした。
A君は泣きながら家に帰った。
自分の部屋で泣きながら神様にお願いをした。
「神様、どうか人参にんじんをたべれるようにしてください」
何度も願った。
そしてある日、家に帰ると夕食の準備ができていた。
食卓には、人参ばかり置いてある。
A君はびっくりして、どうして自分がじんじんが大嫌いなのを知ってて
こんなにんじんばかりにするのかと思った。
A君は、
「にんじんなんて食べられないよ!!」
と文句を言った。
しかし、
「あら、なにいってるの?今日はAの大好きなハンバーグでしょ」
と帰ってきた。けれどどうみてもにんじんだ。食べれるわけがない。
しかし、家なら馬鹿にされることもない。そう考えて勇気を出して食べることにした。
食べてみると、以外にも大好物のハンバーグの味がした。
次の日もまたにんじんだった。
食べてみた。今度はカレーの味がした。
そして次の日もにんじんだった。
食べてみると、変わった味だった。初めて食べたような味だった。
すると、
「あら、今日は人参を食べてるじゃない。えらいわね」
といわれた。不思議に思ったが、人参をたべれたことが純粋に嬉しかった。
次の日も食べた。寝る前、にんじんが本を読んでいた。
疲れているんだろうと思い寝ることにした。
朝、起きると目の前に大きい人参があった。
すっかり大好物になっていたので、すこしかじると、朝食を食べようと1階にむかった。
2階では、ところどころ噛みちぎられた母が転がっていた
A君は8歳の小学3年生だった。
A君は人参が大嫌いで食べたら吐く程嫌いだった。
給食で出たときも周りからも責められ無理をして食べて吐いてしまった。
そのことがキッカケで変なレッテルを貼られたり、いじめられたりした。
A君は泣きながら家に帰った。
自分の部屋で泣きながら神様にお願いをした。
「神様、どうか人参にんじんをたべれるようにしてください」
何度も願った。
そしてある日、家に帰ると夕食の準備ができていた。
食卓には、人参ばかり置いてある。
A君はびっくりして、どうして自分がじんじんが大嫌いなのを知ってて
こんなにんじんばかりにするのかと思った。
A君は、
「にんじんなんて食べられないよ!!」
と文句を言った。
しかし、
「あら、なにいってるの?今日はAの大好きなハンバーグでしょ」
と帰ってきた。けれどどうみてもにんじんだ。食べれるわけがない。
しかし、家なら馬鹿にされることもない。そう考えて勇気を出して食べることにした。
食べてみると、以外にも大好物のハンバーグの味がした。
次の日もまたにんじんだった。
食べてみた。今度はカレーの味がした。
そして次の日もにんじんだった。
食べてみると、変わった味だった。初めて食べたような味だった。
すると、
「あら、今日は人参を食べてるじゃない。えらいわね」
といわれた。不思議に思ったが、人参をたべれたことが純粋に嬉しかった。
次の日も食べた。寝る前、にんじんが本を読んでいた。
疲れているんだろうと思い寝ることにした。
朝、起きると目の前に大きい人参があった。
すっかり大好物になっていたので、すこしかじると、朝食を食べようと1階にむかった。
2階では、ところどころ噛みちぎられた母が転がっていた
2008年03月03日
霊を困らせろ!
一般に、幽霊というのはシャイで、一見さんが来ると現象が起こらないと聞いていましたが、夕方に、部屋を尋ねた途端から微かなラップ音が、夜半には扉の開閉が起こりました。
眠ると金縛りに会うと聞いたので面白がって全員で眠る事になりました。
そして金縛りが起こったのです。
怖くてギュッと目を瞑ったのですが、こじ開けられるように瞼が開き、壁の前にたたずむ、半身が潰れた様な姿の恐ろしい女性が目に入りました。
どのくらいそうしていたかは解りません。恐怖と金縛りで硬直している私達の耳に
「美人だ・・・」
という呟きが聞こえると、信じられない事が起こりました。
男の子の一人が急に立ち上がると、幽霊の前まで行き、名前や年齢を聞き始めたのです。
幽霊はビクッと体をすくませると、怯える様に消えていきました(全員その様に見えたそうです)
幽霊が消えると体が動かせるようになり、電気をつけました。
全員が、壁の前に立ちすくむ男の子に詰め寄ります。全然怖くありません。
「・・・・・消えちゃった。くそッ、少し強引過ぎたか?」
「・・・・いや、そういう問題では無いんではないかと・・・」
「潰れてない方の顔見たろ?めちゃくちゃ美人だったぞっ!」
「いや、気が付かなかった・・・って言うより、普通、潰れてる方しか目に入らんと思うぞ?」
「「「うん」」」
「質問があるのだけれど。T君、どうして金縛りが解けたの?」
「いや、美人だったし・・・必死だったし・・・。気合かな?」
T君は数日間友人宅に泊まりこみましたが、彼女は現れなかったそうで、それ以降、友人宅に幽霊は出なくなりました。
眠ると金縛りに会うと聞いたので面白がって全員で眠る事になりました。
そして金縛りが起こったのです。
怖くてギュッと目を瞑ったのですが、こじ開けられるように瞼が開き、壁の前にたたずむ、半身が潰れた様な姿の恐ろしい女性が目に入りました。
どのくらいそうしていたかは解りません。恐怖と金縛りで硬直している私達の耳に
「美人だ・・・」
という呟きが聞こえると、信じられない事が起こりました。
男の子の一人が急に立ち上がると、幽霊の前まで行き、名前や年齢を聞き始めたのです。
幽霊はビクッと体をすくませると、怯える様に消えていきました(全員その様に見えたそうです)
幽霊が消えると体が動かせるようになり、電気をつけました。
全員が、壁の前に立ちすくむ男の子に詰め寄ります。全然怖くありません。
「・・・・・消えちゃった。くそッ、少し強引過ぎたか?」
「・・・・いや、そういう問題では無いんではないかと・・・」
「潰れてない方の顔見たろ?めちゃくちゃ美人だったぞっ!」
「いや、気が付かなかった・・・って言うより、普通、潰れてる方しか目に入らんと思うぞ?」
「「「うん」」」
「質問があるのだけれど。T君、どうして金縛りが解けたの?」
「いや、美人だったし・・・必死だったし・・・。気合かな?」
T君は数日間友人宅に泊まりこみましたが、彼女は現れなかったそうで、それ以降、友人宅に幽霊は出なくなりました。
2008年03月02日
廃病院
バンド仲間とか4、5人で廃墟になった病院でキモ試しをすることになったそうだ。
みんな幽霊とか頭っから信じてなくて、お酒の勢いで話のネタにでもなるだろう程度だったみたいで、
とりあえずコンビニでカメラ買って騒ぎながら行ったんだって。
とりあえず記念写真。てことで、一人がカメラ持って何を思ったか病院に背を向けて残りの人たちを撮ろうとしたんだって。普通は病院をバックに撮るよね?
酔っ払っててテンションも上がってて、カメラに向かってピースなんかしてたらしい。
そしたら突然さっきまで騒ぎまくってピースしてた人たちが真っ青になってカメラ持ってる人置いて走って逃げ出したそうだ。
「おいおいおい!ふざけてんなよ~」
なんて笑いながらカメラ持った人がその人たちを追いかけて、ちらっと後ろを振り向いてみると…
病院のすべての窓からたくさんの人がべったりとくっついてこっちを見ていたそうです。。
みんな幽霊とか頭っから信じてなくて、お酒の勢いで話のネタにでもなるだろう程度だったみたいで、
とりあえずコンビニでカメラ買って騒ぎながら行ったんだって。
とりあえず記念写真。てことで、一人がカメラ持って何を思ったか病院に背を向けて残りの人たちを撮ろうとしたんだって。普通は病院をバックに撮るよね?
酔っ払っててテンションも上がってて、カメラに向かってピースなんかしてたらしい。
そしたら突然さっきまで騒ぎまくってピースしてた人たちが真っ青になってカメラ持ってる人置いて走って逃げ出したそうだ。
「おいおいおい!ふざけてんなよ~」
なんて笑いながらカメラ持った人がその人たちを追いかけて、ちらっと後ろを振り向いてみると…
病院のすべての窓からたくさんの人がべったりとくっついてこっちを見ていたそうです。。