ことり沼

ドケット

2008年06月09日 13:21

富山県のどっかに、ある沼があるそうです。地元の人からは「ことり沼」と呼ばれていました。

20年ほど前に、ここで子供がおぼれて死ぬ、という事故がありました。AくんとBちゃんが学校から帰る途中にBちゃんが沼に落ちたのです。

Aくんは「助けを呼んでくる!!」と言って走って行きましたが、後ろからはBちゃんの「Aくんたすけて」という声が絶えず響いていました。

Aくんが助けを呼んできたときにはもう既にBちゃんは死んでいました。

おかしいのがその死に方。目を見開いてものすごい顔をして死んでいたそうです。

そして、20年後。Aくんはもう結婚し子供がいました。

その日は、一人息子C太の誕生日でした。AくんはC太のために、ケーキとプレゼントを買い家路を急いでいました。

すると、行きはしていなかった工事をしていて、来た道に「通 行禁止」の看板がたててありました。

その道を塞がれてしまうと、あの沼のある道を通 らなくては行けなくなります。

Aくんもあの記憶が決して消えたわけではありませんでした。そしてイヤイヤながら沼の横を通 ったその時,

「助けて、助けて」

と言う声が聞こえてきました。Aくんは沼の方を見ないようにし、全速力で走り去って行きました。家に帰るとC太がいません。
妻に「C太は?」と聞いたら妻は答えました.


「ことり沼いったよ、あの道通 ってきたんでしょ?C太いなかった?」


その日は20年前のBちゃんの命日でした。

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