電話

ドケット

2007年11月14日 11:19

これはある夜、暇を持てあましたある男性が実際に体験した話

その夜はやけに蒸し暑く、寝ようといくらかがんばってみたがなかなか寝つけなかった、時刻はすでに午前2時を回っていた。ふとそんなときある事をおもいついた

…この電話にこの電話からかけたらどうなるんだろう…

とはいえ午前2時、どこかにかかってしまったら相手にとってはかなり迷惑な話だろう。しかし、その事が気になって余計眠れない。
男は迷惑を承知でかけてみる事にした。

…trrrr…trrrr…trrr…ガチャ

…あっでた…

「はい」

「あ、もしもし?」

「はい、〇〇ですけど」

…〇〇!?同じ名字だ…

「あ、もしかして△△君いますか?」

「はい…(パタパタパタ…)」
…いやー偶然ってあるんだな…

受話器からは依然としてスリッパの音が聞こえてくる
(パタパタパタ…)

…ずいぶん待たせるな…

(パタパタパタ…)

…ん?…

(パタパタパタ…)

…この音…

(パタパタパタ…)

…受話器からじゃ…

(パ タ パ タ パ タ…)

…ヤバい!!…

パ タ パ タ パ タ…!!!

男はとっさに電話を切った、と同時に音も消えた…もしもあのとき電話を切っていなければ……


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